July 23, 2011

Cream Concert 「Winterland Mar 10, 1968 Early Show」

Cream01


ここまで聴いてきたエレクトリック・ブルース・レジェンドの影響は海を渡りUKへ。
その影響を受けたバンドの1つが Yardbirds だけどそのライブ音源はなかった。
Yardbirdsのクラプトンがその次に参加した John Mayall & the Bluesbreakers も音源はあったけどクラプトン時代のものじゃなかった。
なので、そのブルースを消化して次の音楽を産み出して言ったバンドの1つCreamを。

1968年だったら 「Wheels of Fire」(邦題 クリームの素晴らしき世界)発売の前かな。
ブルースとはいえ、もうかなりヘビィな要素がはいってるけど、そのスピリッツは健在。
どの曲もすばらしいけど、やはり16分を越す「Spoonful」は圧巻。
っていうか、3人がそれぞれ「オレが一番」と目立ちまくろうとして、結果ケミストリーが生まれてるんだけど(笑)
あと「Crossroads」は鉄板というか、聴きなれてるというか…

音量が安定してないのがちょっときついけど、これだけの音圧で演奏されたらミキサーも大変だわな。

http://www.wolfgangsvault.com/cream/concerts/winterland-march-10-1968-early-show.html


あと、おまけで1曲ずつしか入ってないけど…
「Rollin' And Tumblin'」Fillmore Auditorium Mar 7, 1968

「Sleepy Time Time」Winterland Mar 9, 1968 Early Show

「Sunshine Of Your Love」Winterland Mar 9, 1968 Late Show

も同じ時期の音源としてGood

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May 09, 2009

Elton John「Goodbye Yellow Brick Road」

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エルトン・ジョンの名は洋楽を聞き始めた当初から知っていた。
Beatles、サイモン&ガーファンクル、カーペンターズ…AMラジオの深夜放送でも、歌謡曲やフォークソングに混じって当たり前のように流されていたポピュラーな音楽たち。
でも、「Rockこそ音楽だ!」などとかぶれはじめてからは、Beatlesに集中していき、そこからDeep PurpleやLed Zeppelin、Pink FloydやYesなどに傾いていき、一方でテレビや雑誌で露出の多いKissやQueenなどを友人と話題にしたりしていた。
そのころのエルトン・ジョンへの印象は、「きれいな曲」を書く人であり、めがねコレクターという音楽とは別の話題の人であり、奇抜なステージ衣装の写真の人(当時はビデオなんかないから、雑誌の写真がビジュアルのすべて)であった。
動いている彼を見たのは、映画「Tommy」の中のキャラだけだから、私のメインストリームに乗ることはなかった。
その後、MTV時代になって見た「I Guess That's Why They Call It The Blues」の哀愁に琴線が震わされ、後に出たベスト盤「Love Songs」を購入するにいたり、アダルトなバラード・アーチストという位置に鎮座させてしまった。

しかし、今回このアルバムを手に入れてその考えを改めた。
バラードも素敵だし、POPセンス抜群だけど、ロックンローラーでもあるのだ。
うーん、いまさら何言ってんだか…
どうも最近、古いものの再認識ブームが私の中で起こってるようだ。


「Funeral For A Friend (Love Lies Bleeding)」静かなオープニングから、じょじょに盛り上がってきて、ピアノフレーズが激しくなってくるあたりなど、まさにPOPなバンドが荘厳なオープニングインストをつくったらこうなるという典型。
しかし、そこは稀代のメロディメーカー、エルトン・ジョン。
後半の歌部分になると、70年代のロック(Wingsなんかが近いかな)に仕上がってます。
ベースもブイブイいわしてるし。
以前、Dream Theaterがこの曲をカバーしてるときには、オリジナルももっとプログレしてるかと思いましたが、やっぱりドリムシ仕上げだからプログレになるんですね。
展開力をみればプログレですが、それよりもメロディーセンスの方が利き所ですね。
そういうところもWingsに近いものを感じる所以かもしれません。

「Candle In The Wind」昔買ったバラード集に入っていたから知っているけれど、ダイアナ妃への追悼ソングだとずっと思ってました。(そのときに録音しなおしたほうを聞いてましたから)
オリジナルはマリリン・モンローへの追悼曲だったそうです。
しかし、若かりし頃からこんなに落ち着いたバラードを作る人だったんですね。
やっぱりすごい。

「Bennie And The Jets」この曲のピアノのはねる感じになじみを覚えるのは、Supertrampがこういう雰囲気を持ってるからですね。
もちろん、エルトン・ジョンの方が先です。

「Goodbye Yellow Brick Road」高校生ぐらいまでは、エルトン・ジョンといえば「Your Song」とこの曲だと思っていた。
だから、Rock小僧を自認していた私はエルトン・ジョンを聞き込んでいなかった。
大人になった私はアダルトなバラードなどが好きになっており、エルトン・ジョンを聞くようになった。
しかし、ベスト盤に入っている山盛りのバラードで十分だったから、アルバム単位で聞こうとしていなかった。
でも、テレビやラジオからこの曲が流れると、なにか心のひだに触れるように懐かしさや哀愁を感じる。
おそらく、同じような感覚を味わう人が一杯居るであろう、永遠の名曲。

「This Song Has No Title」短いなかにもいくつかの表情を見せる不思議な曲。

「Grey Seal」リズム隊が頑張っている軽快なナンバー。
だけど、一番リズムを司ってるのがピアノだと思えるほどに、メロディ・メーカー、ボーカリストとともに、ピアノ・プレイヤーとしても素晴らしいことを教えてくれるナンバー。

「Jamaica Jerk-Off」ちょっとレゲエを取り入れて…のつもりだろうけど、コーラスにその片鱗がみえるだけで、ちょっと消化不良で中途半端。

「I've Seen That Movie Too」1枚目ラストをかざる、ちょっとマイナーなバラード。

「Sweet Painted Lady」エルトンらしいスローナンバー。
ホーンの入り方や、ベースラインなどにBeatlesに通じるものがあるが、ピアノプレイひとつでエルトン節に持っていける。


「The Ballad Of Danny Bailey(1909-34)」プログレっぽい展開を持つ曲で、結構私のつぼ。
ベースが動き回ってるところが良い。
でもサビになるとPOPなメロディになってしまう。

「Dirty Little Girl」ベース中心の音作りにオルガンが絶妙に絡む渋いナンバー。
ELOのイメージに近いが、もちろん彼のほうが先。


「All The Young Girls Love Alice」重いベースと歪んだギター中心のRockな一曲。

「Your Sister Can't Twist (But She Can Rock 'N Roll)」私の持ってるイメージはこれがエルトンって感じのピアノロックンロールのイメージ。
ソロになってからのジョン・レノンと交流するのもうなずける。

「Saturday Night's Alright For Fighting」前曲に続いて、畳み掛けるようなロックンロール。
サビを知ってるから何度も聞いたことがあるはずだけど…いやぁロックなエルトン・ジョンもいいよなぁ。

「Roy Rogers」と思ってたら、また落ち着いたエルトン・ジョンが現れた。
2枚組なんだから、1面まるまるロックンロールでも良かったと思うけど…
悪い曲じゃないけどね。

「Social Disease」サウンド・エフェクトのお遊びも満載のお気楽ナンバー。
バンジョーの音のせいでカントリーっぽい仕上がり。
いやほんと、いろんなジャンルのピアノをこなす、すごい人だ。

「Harmony」ラストはしっとりと、”らしい”バラードを短めにさらっと。
派手になり過ぎない、荘厳になり過ぎない、ちょうどいい感じのデザートって感じ。

定番度 85% これもロックの歴史を飾る名盤の一枚。



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November 13, 2008

Jeff Beck Group「Truth」

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ヤードバーズ脱退後、ソロ名義でシングルを出した後に結成したバンド、「Jeff Beck Group」
ロッド・ステェワートがボーカル、ロン・ウッドがベース、ドラムは最初エインズレイ・ダンバーが参加していたという、今思えばすごい面子のバンド。
このアルバムを聞いたのは、大学の頃だったかな。
レンタルCDで古いロックをあさりまくってた頃に出会ったと思う。
その頃は「ペイジ>クラプトン>リッチー>ベック」って感じで、興味は後ろのほう。
でも、ロッドと組んだこの作品は気に入っていた。

「Shapes of Things」ドラむが印象的なイントロから、いきなりロッドの粘っこいボーカルが渋く決まり、そこにフィルインしてくるジェフのギターがひたすらかっこいい。
ハードなブルースバンドとして、CreamやZeppelinに負けずとも劣らない仕上がりだ。
ジェフとロッドが素晴らしいコンビだと改めて評価できる。
後にStonesのギタリストになるロン・ウッドのベースも渋い。

「Let Me Love You」Zepよりも先に、ヘビーなブルースロックをしていたことを証明する名曲。
普通に演奏していたら、普通のブルースナンバーだろうけど、ロッドのボーカルとジェフのギターの掛け合いや、重たいフィルインが曲に厚みを加えている。

「You Shook Me」Zeppelinも取り上げている曲だが、ロッドはより粘っこく仕上げている。

「Ol' Man River」たぶんアメリカのスタンダードナンバーだと思うけど、ロッドが歌うとブリティッシュ・トラッドに聞こえるから不思議だ。
そういえば、最近ロッドはアメリカン・スタンダードナンバーのアルバムを一杯出しているけど、この曲がルーツかもしれない。

「Greensleeves」こちらもスタンダードナンバーだけど、アコのインストでプレイしている。

「Rock My Plimsoul」渋いブルース・シャッフル。
ギターソロで左右に音が飛びまくるのがご愛嬌。

「Beck's Bolero」クラシックの有名な「ラヴェルのボレロ」にインスパイヤされたような3連リズムに乗せていろいろ演奏するインストナンバー。
ジミー・ペイジから送られた曲らしいが…
ソロになったらこういうインストナンバーが増えてくるから、この曲もいろんな影響を与えているんだなと。

「Blues De Luxe」もう文字通りのブルース、デラックスなブルース、ひたすらブルース。
昔はあまり評価してなかったけど、今はこういうのが一番つぼに来る。
大好きな1曲。

「I Ain't Superstitious」前曲のブルースナンバーで盛り上げておいての、アンコール的な作品。
他の曲よりちょっとポップに仕上がっている。

定番度 75% 今のJeff Beckと違う一面をぜひ聞いて欲しい


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October 11, 2008

Beck,Bogert&Appice 「Beck,Bogert&Appice」

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最近、Clapton好きの友人から「今度の来日コンサートでジェフベックと競演する日がある」と聞き、急にジェフ・ベックが聞きたくなり、MDに録音してたやつなどを引っ張り出して聞いていた。
以前はロッド・スチュワートと組んだ「Jeff Beck Group」のころが一番いいと思ってたけど、このアルバムも今聴くとなかなか良い。
ということで、これからちょくちょくJeff Beckも取り上げるだろうけど、まずはこいつから。

当時すでに最高のリズムコンビだったティム・ボガートとカーマイン・アピスと、ジェフ・ベックが組んだんだから、外れるわけがない。
という感じで、好き勝手やってるのにすごいアルバムに仕上がってます。


「Black Cat Moan」ヘビーなギターリフに、手数は少ないが存在感ばっちしのベースとドラム。
ZepやCreamともまた違う、各楽器がバトルして高テンションをキープするという、聞くものにも緊張感を強いる作品。
歌はおまけみたいなもので、リフとギターソロを楽しむべし。


「Lady」3人の息ぴったりのかっこいいリフ。
歌に入ると、ちょっと抑えた感じに…なると思いきや、ベースはブイブイおかずを入れてくるし、ギターもフィルインしまくるし。
ソロにいたっては、ベースソロなのか、ギターソロなのかわからない状態。
でもそれが破綻してるかっと言うと、キメやブレークでぴたっとはまるんだからすごい。
こんな演奏の合間に「I Love You」なんて言われても…ねぇ。

「Oh To Love You」ちょっと一息の、タイトルどおりのラブバラード。

「Superstition」スティービー・ワンダーの名曲をハードに再現。
メインのリフはギターとベースでカバーしつつ、オーバーダビングのギターで好き勝手に弾きまくるベック。
ドラムはどう考えても重すぎでしょ。
でもある意味、こういうカバーをされてもそのファンキー具合が消えないスティービー・ワンダーのソングライティングもすごいね。

「Sweet Sweet Surrender」典型的なブルース・バラード。
こういう静かな曲は泣きのギターが目立つんだろうけど、意外とベースプレイが渋かったりする。
もちろん、ギターソロは弾きまくってる。

「Why Should I Care」ちょっと明るい(アメリカンテイストな)ロックナンバー。

「Lose Myself With You」ファンキーなナンバー。
ドラムの裏打ちが渋い。

「Livin' Alone」この時代のハードバンドといえば、やはりブギーですね。
BB&Aのブギーもなかなかにかっこいいです。

「I'm So Proud」ラストは静かに、定番バラードで。
ソウルシンガー カーティス・メイフィールドの渋い曲です。

実はBB&Aは、このアルバムのほかはライブ盤を一枚出しただけで解散したんですが、すでに録音し終わっていた幻のセカンドアルバムがあります。Workingver

ブートレッグとして流通してますが、そちらもハードで渋いです。
1曲目なんか、イントロはチャーの名曲(チャーは数年前、ボガード&アピスと組んでライブしてましたね)のリフそっくり。というか、チャーが後ですから、このアルバムの存在を知っていたのでしょうかね。
他の曲もブルースからバラードからファンキーなものまで。
発売されるとしても、このブートの音のまま出たかは分かりませんが、貴重な音源ではあるでしょうね。

定番度 90% ロックの歴史教科書として一度は聞いておくように。


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September 25, 2008

David Bowie「Space Oddity」

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テレビを何気なしに見ていると、聞き覚えのある曲がかかってきた。
このアルバムの1曲目「Space Oddity」だ。
どうも秋の新ドラマのテーマソングかイメージソングになるんだろうか、出演する役者のバックにボウイの声が響いている。

これまでも、CMでボウイの曲はよく耳にした。
「Let's Dance」や「Rebel Rebel」や「Changes」などがそうだが、まさか「Space Oddity」が取り上げられるとは思っても見なかった。
しかし、こうして突然耳に入ると、改めておしゃれな曲だなと再認識する。

アルバム「Space Oddity」は、タワレコで物色してたときに初期のアルバム3枚がセットで廉価ボックスになっていたのを買った。
ジギー」以前のボウイは、ライブなんかでやってる曲しか知らなかったし(それこそ「Changes」くらいなものだった)「ジギー」や「ヒーローズ」でもっていたイメージとかなり違うのに戸惑ったが、シンプルな音作りで余計にボウイのボーカル力が際立って聞こえてくる。
やはり稀代の名ボーカリストであり、名パフォーマー(表現者)だ。

「Space Oddity」映画「2001年宇宙の旅」の原題である「Space Oddity」。
のちのボウイがSFチックなイメージでコンセプトアルバム作ったり、「Station To Station」など宇宙を扱うことが多いので、この曲もそういうイメージがあるが、実に静かな名曲で、むしろブリティッシュトラッドのアコースティックな雰囲気にあふれている。

「Unwashed and Somewhat Slightly Dazed」ボウイのボーカルはロックだが、バッキングはブルージーなアコースティック。
私はこういうストレートなボウイも好きだ。

「Don't Sit Down」Beatlesがお遊びで演ったやつをアルバムに入れたのと同じような、スタジオで遊んでいるのをアルバムに入れた(んだと思う)

「Letter To Hermione」ボウイ様の甘いボーカルが堪能できるアコースティックバラード。
ギターの演奏にちょっとサイケな香りも漂っている。

「Cygnet Committee」10分近い大作。
ジギー」につながるちょっとアンニュイな、UK特有の陰のある曲。
思いを込めて歌いこんでいる感じが素敵だ。

「Janine」前作が熱かった分、軽く聞けるナンバー。
自分でコーラスしてハモっているのだが、そういう何気ないところにもうまさを感じる。

「An Occasional Dream」かるいアコースティックナンバーだけど、ちょっとサイケなエッセンスが混じっている。
後年、グラムロックにくくられるボウイだが、サイケデリックに進むのもありだったかもしれない。
(ここでいうサイケはシド・バレットのような感じ)

「Wild Eyed Boy From Freecloud」歌詞のことは良くわかっていないのだが、雰囲気はすごくドラマチック。
ミュージカルのクライマックスのような感じ。

「God Knows I'm Good」ブリティッシュなトラッド。
「神は知っている」なんてタイトルがついてるが、ゴスペルっぽい感じはなく、サビの変調子がおしゃれ。 最初にアルバムを聞いたときに「Space Oddity」とともに気に入った曲。

「Memory Of A Free Festival」オルガンにのせて、情感いっぱいに歌い上げるボウイ。
後半、コーラスが加わって盛り上がっていくところはボウイ版「Hey Jude」というところか。
ぎりぎりフラットしそうな高域で声を絞り出す感じが、すごく人間味がある。
やがて宇宙人を演じるボウイだけに、そんなことを感じたりするんだろう。

カルト度 80% テレビで気になった人はぜひ。


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September 24, 2008

Cream「Live Cream Vol.2」

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先日、「ギターヒーロー3」というゲームソフトを、新規オープンの家電店オープン特価で、ギターコントローラーつきで3000円で買ってしまった。
もともと音ゲーと言われるものは好きで、古くはビートマニア、ドラムマニアから、子供向けのシャカっとタンバリンやドンキーコンガなどいろいろ買っている。
しかし、基本はゲームだ。
今回の「ギターヒーロー3」は、ギタリスト”気分”を味わうことが主となっている。
これがまた面白い。

で、そのゲームには実際のロックが入っており、私の世代的にはKISSやBlack Sabbas、The WhoやRolling Stonesなんかも楽しめる。
そんななか、高校生の娘が気に入ってプレイしているのがなぜかCreamの「Sunshine of Your Love」だったりする。

そんなわけで、今回は「Cream Live Vol.2」をレビュー。
このアルバムは、高校時代に買ったCreamの唯一のLP。
理由は「White Room」と「Sunshine of Your Love」が入っており、レコード会社のキャンペーンで廉価で売り出していたからだった。
思えば、こういうLP時代に買ったやつって、ホンと擦り切れるくらいプレーヤーにかけてた気がする。


「Deserted Cities of the Heart」アップテンポでハードなRock。
ベースとドラムのリズムはひたすら疾走し、クラプトンのギターはアドリブで弾きまくる。
3ピースで出せる最高の音の世界だ。

「White Room」今でもCMに使われたりする、Creamの代表作。
ライブなので、ちょっと演奏が荒い感じもある。
アドリブよりリフが中心だが、あちらこちらにおかずを入れて、各パートが自己主張している。

「Politician」ミドルテンポのブルースナンバー。
リズムはどっしりと重たいが、クラプトンのギターソロは今と変わらず(今が当時と変わらず…なんだろうが)ブルージーで素敵だ。

「Tales of Brave Ulysses」雰囲気的には「White Room」に似たところのある、ヘビーなナンバー。
ワウのかかったクラプトンのギターも良いが、ジャック・ブルースのベースが結構主張して良い。

「Sunshine of Your Love」裏打ちのリフがかっこいい。
思えばこの曲はCreamを知る前に、ロゼッタ・ストーンだったか、「ベイシティ・ローラーズ」からの派生バンドがヒットチャートでにぎわしていたのを聞いていた。
私の中学時代、男子はKISS、女子はQueenかベイシティ・ローラーズを聞いているのが洋楽通だった。
で、共通の話題はBeatles。
もっとも、洋楽を聴いてるのは数えるほどだったが。
しかし、だんぜん本家の方が良い(当たり前だ)

「Steppin' Out」自己主張のオンパレードなインプロビゼーション。
なにも理屈なしで、13分半、音を浴びるしかない。

定番度 85% Creamで一枚何かを聞くなら迷わずこのアルバム。


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August 24, 2008

Dire Straits「Dire Straits」

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Dire Straitsに出会ったのは、まだ洋楽がラジオ位しか情報源がなかった中学生のころ。
同じころに「悲しきサルタン」とブームタウン・ラッツの「哀愁のマンディ」がともに私の琴線になにかを残していた。
さすがに、そのころは手当たり次第にLPを買うなんてことはできず、ひたすらラジオをカセットに録音していた。
なので、アルバム単位で聞いたのは10年くらい前だろうか。
最初はやはり「悲しきサルタン」だけのアルバムだと思っていた。
しかし、私自身が年をとるに連れて、こういう派手さのないアルバムも妙に好むようになってきている。

「Down To The Waterline」イントロのギターがまず渋い。
リズムレスで自由に引きまくっているが、決して派手ではなく押さえのきいたナチュラルトーンがいい。
ドラムが入り、歌に入っても、そのリズムカッティングやフィルインが無性にかっこいい。
本来、アメリカンな影が肝のブルースだが、UKで消化した陰の味もいい。

「Water Of Love」少し明るいラテンタッチ。

「Setting Me Up」もひとつ明るいミドルテンポブルース。
こちらはCreamやCraptonの流れかな。

「Six Blade Knife」ちょっとスローダウンして、ドラムとベースが粘っこく入る。
とはいえ、音は軽めのタッチで暑苦しくない。

「Southbound Again」シャッフルになるのかな?
ベースがちょいファンキーですね。

「Sultans Of Swing」もうこれは名曲ですね。
初めて聞いたのはラジオからですが、ヒットチャート番組だったと思います。
Rockしか知らなかった中坊がふれた最初のブルースといえるんじゃないでしょうか。
ギターソロもすばらしいんですが、ソロだけならZepやPurpleの曲も聞いていましたし、中学生にとってかっこ

いいのはそっちの方でした。
やはり、歌メロの合間のフィルイン、こいつに尽きます。
それと「チャラッチャ~チャッチャラ~ラ~」のリフが、単純なのに深い。
時折入るハイハットの裏打ちもおしゃれですしね。

最近Claptonと競演してるビデオを見たのですが、あのClaptonがバッキングに専念してるという…マーク・ノ

ップラーってすごいんですね。

「In The Gallery」こういうテンポの曲は、すごくCreamチックになりますね。

「Wild West End」マークの静かなボーカルが優しいバラードです。

「Lions」前曲のバラードで終わっても良かったんでしょうが…
スローテンポながら、少し力強いナンバーで余韻たっぷりに終わっていきます。
ギターもちょっと抑え目で、バンドとしての”押さえたエネルギー”が感じられる曲ですね。

カルト度 80% 流行ものが好きな人にはおすすめできませんが、ロックの歴史のひとつとして。

Dire Straits - Dire Straits CD/MP3


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July 03, 2008

10cc「The Original Soundtrack」

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6月に手に入れた二つのアルバム…ColdplayとSigur Rosがあまりにもすばらしすぎ、毎日この2枚は欠かさず聞いている状態。
amazonやHMVの洋楽チャートでもこの2枚が1・2位をとっていたりする。
だもんで、なかなか他のアルバムをレビューしづらいのだが、そうも言っておれないので…。

今回紹介するのはSigur Rosを買うときに一緒に購入したアルバム。
70年代のUKロックであり、メジャーなアルバムだけど実はアルバムとして聴いたことがなかった。
というのも、「I'm Not In Love」のイメージが強いのでロックと言うよりはAOR(70年代にはそんなジャンルなかっただろうが)のバンド、あるいはユニットだと思っていた。
しかし、その廉価で打っていたのと、その「I'm Not In Love」一曲のために買うことにした。
しかし、思っていたよりすばらしいアルバムで、得した気分だ。

「Une Nuit A Paris'」そのコンセプトそのままに、映画あるいはミュージカルのオープニングのような1曲。
転々と変わる曲調、ピアノのシンプルなバッキングだったり、バンドサウンドっぽかったり、ジャジーだったり…
Queenの「Bohemian Rhapsody」に影響を与えたという逸話もうなづける。

「I'm Not In Love」おそらく10ccで一番有名な曲。
いや、10ccの名前を知らなくてもこの曲は知られているだろう。
音の深さということを感じさせてくれるアレンジは、何百回と重ねたコーラスのオーバーダビングによって作り出される幻想的な雰囲気をかもし出している。
ローズ+レスリースピーカーかな?揺らぎのあるキーボードも特徴的だし、さりげないドラムやベースもおしゃれだし、なによりこの空気感がすばらしい。
他には真似できない唯一無二の奇跡の1曲

「Blackmail」一転してファンキーな大人のロック。
こちらが本来の10ccというバンドの姿だろう。

「The Second Sitting For The Last Supper」こちらも基本ファンキーなロック。
しかし、いろんな曲調を取り入れるアレンジ力はすごい。

「Brand New Day」再びサウンドトラック・コンセプトの表情豊かな曲。

「Flying Junk」ちょっとハードでアダルトなスローテンポのロック。
ギターのバッキングやソロがかっこいい。

「Life Is A Minestrone」デビッド・ボウイの「ジギー~」に入っていてもおかしくないようなファンキーなロックオペラ風作品。
しかしこのアレンジの妙はぜんぜん古臭さを感じない。

「The Film Of My Love」物語の終幕を告げるような曲。
なんとか、古きよき時代の映画の幕引きで、ヴォードヴィルによる演奏のようなハッピー(でありながらちょっと哀愁のある)な感じ。
とてもおしゃれ。

カルト度 75% 「I'm Not In Love」だけならコンピ盤で聞けるでしょう。

The Original Soundtrack - 10cc CD/MP3


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June 11, 2008

Led Zeppelin「Presence」

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このアルバムを聴いたのはZepの中でも結構後のほうだったと思う。
最初に手にしたアルバムは「Physical Graffiti」だったし、友人に借りたのは「Houses Of The Holy」だった(ジャケットが印象的だったから間違いない)
それは中坊の頃だったし、その後高校くらいに買ってたのはだったはず。
で、先に書いたとおり発売と同時に買ったのが「In Through The Out Door」が1979年だから16歳のとき…
うーん、だとするとこのアルバムも高校の時には買ってたってことだよなぁ…
そのころは「Achilles Last Stand」しか聴いてなかったのかもしれない。
他の曲の印象があまりないんだよねぇ。
大学でブルースバンドやりだしてから「Tea for One」はよく聴くようになったけどね。

アルバムジャケットが、いままでのZepのものと比べて俗っぽいと言うか、あまり好きじゃない。
これが他のプログレバンドならわかるイメージなんだけどね。
同じ神秘的でも、SFチックなものじゃなくて中世的なものの方が似合うからねぇ。


「Achilles Last Stand」フェードインしてくる印象的なギターアルペジオ、スネア一発でヘビーなサウンドに引きずり込むドラム、音数は少なくともうねりまくるグルーブベース。
Zepのアルバム一曲目は、リフ中心のヘビーサウンドがお似合いだ。
ボンゾのドラムはいつもより細かく、重さより疾走感中心。
ジミーのギターもブリッジ部で左右ユニゾンで味を出す。
ギターソロになるといつものジミー節だけど、バッキングは単調ではなく次々と表情を変えて展開していく。
Zepのプログレッシブ・ロックな面がわかりやすく現れた曲じゃないだろうか。

「For Your Life」ヘビーなリフのスローナンバー。
単純な4ビートに聞こえるが、ドラムのスネアは結構シャッフルのノリで入ったりして、微妙にファンキーなイメージが生まれる。
Zep後期の円熟の味

「Royal Orleans」こちらは完全なファンキーノリ。
でも、こんなに重たい16ビートは他にはないかも。

「Nobody's Fault but Mine」ペイジ&プラントの中東音楽好きが垣間見える作品。(といってもリフだけだけど)
緊張感ブレイクの使い方が見事。

「Candy Store Rock」タイトルだと軽そうな曲に思えるが、なかなか重い。

「Hots on for Nowhere」これもファンキーテイストのナンバー。
別に嫌いではないのだが、これだけこういう曲調を集められると…
ジミー主導でやりたいことをやったという話があるが、そういうことなのかもしれない。
まさに、この曲の邦題「何処へ」って感じだ。


「Tea for One」ギターのリフが重ねられ、ヘビーなドラムがその重石役になるも、何となく軽い雰囲気…最後の曲まで、と思った瞬間急に曲調が変わり、ヘビーブルースになる。
「Tea for Two」という素敵なスタンダードナンバーがあるが、こちらはじっくりとブルーに「ひとりでお茶を」だ。
「Achilles Last Stand」を除いて、軽いノリで歌わされてきたロバートも本領を発揮してるし、ジミーのギターも泣きまくっている。
今までの不満も許してしまう、Zepブルース・ベスト3に入る名曲だと断言してしまおう。

定番度 70% いい作品なのは間違いない。1曲目とラストの曲はね。

Presence - Led Zeppelin LP/CD/MP3


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June 08, 2008

Led Zeppelin「Four Symbols」

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ネットのCDショップを眺めてたら、Zepの全アルバムが紙ジャケでしかも高音質(SHM-CD)で再発されるというニュースがあった。
すでに、予約オーダーでは各アルバムが上位を占めてる。
一昔前、紙ジャケシリーズで発売された時に、一気に全アルバムを大人買いした。
なので…今回買うことはないと思うが…どのくらい音質が変わったのか気になるところだ。

紹介するのはLed Zeppelinの4枚目。
もっとはやく紹介しても良さそうなアルバムだが…私が天邪鬼なんだろう。

アルバムジャケットには、Zepの名前もアルバム名も記載されていない、イラストだけ。
メンバー4人それぞれをあらわす模様が4つ、スリーブに印刷されているので「フォー・シンボルズ」と呼んでいた。
Led_zeppelin_lyrics

最近は単純に「Led Zeppelin Ⅳ」と呼ばれているようだ。
(今までがⅡ・Ⅲだったからね)

LPでは内ジャケに使われていたイラストも神秘的で結構好き。Rockdayzep4


「Black Dog」ギターの試し弾きのようなイントロ、続いてロバート・プラントのシャウト独唱、ギター・ベース・ドラムでメインリフ、ブレイクしてまたシャウト…このメリハリは最高。
ボンゾのドラミングも、ハットを細かく刻むような忙しいものじゃなく、(ギターやベースに比べて)ゆったりとしたリズムなのに、ちょっとした突っ込みや裏打ちで複雑なリズムを作るという…
ギターリフにしてもそんなに複雑なことをやってない。
なのに、この曲をコピーしようとしてもこのノリがでない。
Zepの凄さは、テクニックに基づくものじゃなく、このノリ・グルーブなんだよなぁ。
もちろん、プラントのボーカルが真似できるもんじゃないから、いくらコピーバンド目指しても無理なんだけどね。

「Rock And Roll」こちらは前曲に比べるとまだノリノリでごまかせるというか…
シンプルなギターリフ、シンプルなドラム(でもこの重さを出すのは中々至難の業)ベースもよくあるパターン。
でもやっぱこのボーカルはコピーできんよな。

「The Battle Of Evermore」前2曲と次曲が有名すぎるせいであまり評価されないかわいそうな曲。
マンドリンの響き、掛け合いをするボーカル。
中世時代的なアコースティックの雰囲気が楽しめる。

「Stairway To Heaven」解説不要の名曲。
世間的には有名だし高評価だし、私も若い頃はこの曲が一番だと思ってた。
しかし、天邪鬼なせいかもしれないが、Zepの本領はブルースナンバーだと思うようになってから、有名すぎるこの曲は好きな順位が下がっていった…
でも、ギター持つとこのアルペジオは弾いちゃうんだよな。

「Misty Mountain Hop」あまりに劇的でメロディックな面に対して、渋いグルーブから始まるB面。
この曲はボンゾのドラムグルーブとプラントのボーカルが凄い。
ギター・ベース・ピアノのリフもいいが、この曲では脇役。

「Four Sticks」もう、この曲の肝はボンゾのドラム。
この変拍子のこなし方といったら、巧いの一言。
これでグルーブ感も損なわないんだから。
若い頃はこのB面はあまりは針を落とさなかったけど、CD時代になって再評価することになった。

「Going To California」このアルバム唯一のアコースティックトラッドナンバー。
前曲の緊張感からホッと開放され、次曲へのワンステップとなるから、配置としても抜群。
でも、曲単体としては、このアルバムの中にあるとどうしても脇役になっちゃう損な曲。

「When The Levee Breaks」いきなりの重たいドラム、ギターとベースの重たいリフ、ブルースハープのアドリブ…アルバム最後にして、ヘビー・ブルースを堪能できる名曲。
このドラムの音の深さは絶品。
この時代だから当然デジタル処理は行われていないと思うから、録音の仕方で醸し出しているものだろう。
今だと、このアルバムで一番すきなのはこの曲だと言える。

定番度 95% Zepはベストじゃなく、全部そろえるべきでしょう。

Four Symbols(Led ZeppelinⅣ) - Led Zeppelin LP/CD/MP3


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