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July 18, 2024

大画面で見ようパート4 「ベンハー」

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次に大画面で観たくなったのは「スペクタクル」
近年のCGによるものではない、実際に大セットを組み、人員を動員して表現したスペクタクル
でDVDラック眺めて選んだのが名作である本作

キリスト生誕から受難までと同じ時代を主人公「ベン・ハー」の物語として描いた作品
ローマとユダヤの対比、迫害と復讐の物語
そこにキリストの軌跡を絡めたストーリー

町並みはおそらくセットなんだろうけど、街丸ごと作ったんじゃないかといくらいの壮大さ
そこに軍隊が行進してくるんだけど、今まで小さなテレビでは気づかなった、”延々”町の外まで続く隊列や、それを迎える何千人の群衆が大画面を占めるさまは圧巻
キリストが説教する丘の場面でも、人があふれている

これだけのエキストラと衣装などを用意して、ほんの数分のシーンに仕立て上げる贅沢さ
もちろん、本物だから感じる圧倒感がある

あと、今のタイムパフォーマンス的な考え方では考えられない、イントロダクションとして壁画のアップに音楽だけが響く5分ほどの始まり
途中休憩をはさむときも数分間、その壁画と音楽の時間
(そういえば2001年も数分間音楽だけのイントロがあった)
それらを含み、ほぼ4時間の映画

で、お目当ては後半の戦車戦(4頭の馬が引く2輪の馬車)
当時の(私が生まれるより前だ)機材でどう撮影したのか、圧倒的な迫力
本物のすばらしさはここにある

蛇足として、ジュリアーノ・ジェンマがその他大勢で映ってる
でも、そのオーラはほかのエキストラとは一味違っていてすぐ気づいた

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July 17, 2024

大画面で見ようパート3 「グランブルー」

111 宇宙・大地と来たので、次は「海」を大画面で観ようと
でDVDラック眺めて選んだのがリュック・ベンソン監督の同作

フランス映画だけど、原題は「Le Grand Bleu」
アメリカ公開時に「THE BIG BLUE」とされ、DVDのタイトル画面はこちら
その後監督が再編集した長尺版が「Le Grand Bleu/VERSION LONGUE」で、持ってるDVDはこのバージョン
3時間弱の大作

ドラマとしては二人の潜水競技者の友情と一人の女性の物語
男二人・女一人・海といえば、「太陽がいっぱい」「冒険者」などフランス映画のお家芸

ロケーションはギリシャの海(最初はモノクロ)、アンデスの凍結湖、シシリーの海、再びギリシャの海と、どこも素晴らしい
真っ白な岩肌、空と海の藍
そして深海の暗さ
大画面ならではの迫力がある
(お色気シーンも大画面)

画面いっぱいにアップになるジャン・レノの色男ぶりったら半端ない

CGでは表せないものがここにはある

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July 16, 2024

大画面で見ようパート2 「未知との遭遇」

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自分の中でSF好きになった中坊の頃、それ以前に「JAWS」を観て映画監督に興味を持ったころでもある(部屋にはスピルバーグのポスターを張っていた)
なので、映画雑誌で観ていて期待値MAXで観に行った記憶がある
原題は「Close Encounters of the Third Kind」日本語にして「第三種接近遭遇」
なんか無茶苦茶ミステリアスでかっこいい
「We are not alone」というキャッチコピーも秀逸だった

で、今回久々に大画面テレビで鑑賞
一番驚いたのは夜空の星々のすばらしさ
先の「2001年宇宙の旅」も宇宙空間で星々はきれいだが、宇宙空間では星はまたばかない
地球上では空気があるからまばたく
広大なアメリカの片田舎の夜空はさぞ壮観なんだろう
ストーリー上大停電が起こるのでさらに素晴らしい夜空になる
蛇足だが、スピルバーグの描く夜空には必ずどこかに流れ星がある(今もそうかは知らないけれど)
それを探すのもファンのお楽しみ
あと、スピルバーグのお得意芸は、未知なるもの(サメやUFO)の姿がなかなか現されないこと
この映画でも最初に出てくる不思議な光は車のヘッドライトで、次の同じシチュエーションを描きながらそれが「異物」であるというワクワク感

で、共通の不思議体験をした人々が導かれて一大イベントになる
小型のUFOが乱舞して、音と光の洪水をショーの用に見せる
これでイベント終了と思わせて一度クールダウンさせてからの主役登場
ここが大画面で観たかった
同時期のスターウォーズも圧倒的な宇宙船を見せてくれたけど、こちらは地球上の自然物と対比させての圧倒感
日本人的に表すなら、富士山を背景にそれより大きなものが空を埋めるという感じか
もうこのシーンだけでおなか一杯

この映画で宇宙人をチラ見せしたスピルバーグは、やがて「E.T.」でがっつり宇宙人との遭遇を描く

思えば、SFがサイエンスフィクションからスペースファンタジーとなるきっかけの映画かもしれない

 

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July 09, 2024

大画面で見ようパート1 「2001年宇宙の旅」

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大画面テレビを買ったので、DVDコレクションから色々見ようかと
で、最初のチョイスはもちろんこの作品

公開時(1968年)はがきんちょだったんで観てませんが

リバイバルを映画館のスクリーンで観、レンタルビデオの時代にブラウン管テレビで観、DVD時代になったら購入し、液晶テレビを買ったら一番に観、大画面ノートPCのモニター企画に当選したときはキャンプ場に持ち出し夜空の下で観、「午前10時の映画祭」でやると聞けば再びスクリーンで観ようと出かけ…
再び大画面(といっても55インチ)がリビングに鎮座した記念に観なおしました
いやぁ、何度観ても興奮です

キューブリックの映像美は定評ありますが、やはりこの作品が一番
漆黒の闇とまっ白なディスカバリー号の対比
その後のSFの基本となるような白を基調にした宇宙船内部
のちの「シャイニング」につながる、不気味な無機質の通路
そして、機械音や推進音も排除した、全く無音の宇宙空間

ストーリーは理解することを拒否したもの
これを難解ととらえ、考察をかさねるという道もあるでしょうが、むしろ理解を超えたものがテーマなんで
アーサー・C・クラークの原作を読んで補完すれば違う楽しみ方もできるでしょうか

人知を超えた「オーバーロード」との邂逅は、解説されて理解するようなものでもないでしょうし
ドラマの好きな方には無理な作品かもしれませんね

ともあれ、この先品を知ったことでキューブリック作品としれば観ずにおれなくなりましたし、クラークの小説もすべて追っかけました

私の思想に大きな影響を与えた作品であることは間違いありません

 

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