Yes 「Concert Veteran's Memorial Coliseum Dec 10, 1974」
パトリック・モラーツ在籍時の貴重なライブ。
YESのキーボーディストとして一番に名が挙がるのは当然リック・ウェイクマンで、彼のクラシック理解に裏打ちされた構築美と荘厳さはYESの大きな特徴である。
そんなYESの歴史の中でアルバム「リレイヤー」だけ参加したパトリックは、リックとは違う「緊張感」というものを注ぎ込んだと思う。
このライブ音源で、「リレイヤー」からの作品、「Sound Chaser」「Gates Of Delirium」では十分にそれが堪能できる。
逆にリック時代の曲は少し深みが足りない。
(そう考えると、非常にデリケートな曲作りすぎて、メンバーが変わると再現できないという…)
オリジナル・ライブアルバム「YESSHOWS」でも、一部パトリック在籍時の音源は聞けるが、フルコンサートで聴けるというのはうれしい。
が、悲しいかなあくまで記録としてで、作品として聞くとかなり厳しい。
特に音のバランスがひどい。
演奏自体は、ちょっとガチャガチャしてるけど、元々凄腕が集まってるんで楽しめる。
メインボーカルのジョンより、コーラスの声(おそらくクリス)の方が音が大きかったり、キーボードの低音が弱く(もともとキラキラの高音重視がパトリックの持ち味だけど)ギターの音とのマッチングが悪い。
YESとして考えると、リックじゃないYESは残念なんだけど、この面子のバンドとして考えるととても好きなバンドだし、「リレイヤー」収録の曲も秀逸なのでこのライブ音源は非常にうれしい。
(お金出して買うレベルじゃないけど)
同じ年の音源がもうひとつあるんで、後日聞き比べてみたい。
(他にも聞きたいのいっぱいあるんで、いつになるか分からんけど)
http://www.wolfgangsvault.com/yes/concerts/veterans-memorial-coliseum-december-10-1974.html
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