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February 05, 2011

映画「ソーシャル・ネットワーク」

Sns

久しぶりにロードショーものを映画館で観た。
(リバイバルものは最近行ってるけど)
記憶をたどれば、「ロード・オブ・ザ・キング 王の帰還」以来じゃないだろうか(何年ぶりだ?)
実は「絶対観にいこう」と思ってたわけではなく、昨年末の「歳末大売出し抽選会」で劇場招待券(劇場の券で観る映画は指定なし)をあて、その期限ギリギリにやっている中から選んだ一作。
仕事なんかで疲れ気味だったから、もっと気軽に見れるアクション物や和物もあったけど、どうせ観るならと。
これが大正解。
この映画に出会うために、チケットがあたったんだと思えるぐらい。


いきなり早口で喋り捲る青年。
同じく早口で感情的になる少女。
バックには渋いギターサウンド(ここでWhite Stripesに出会うとは思ってなかった)
うーん、字幕についていくのが精一杯だ。
もうちょっと後ろの席で、全体が俯瞰できるほうがよかったか…との後悔も後の祭り。
でも、気がつけばそんな憂いなどどこかにいって、ドラマに引き込まれていた。


派手な展開でもなければ、淡々とした展開でもない。
とてもいいテンポ。
さらには、BGMが私好みで(Sigur Ros や Mogwaiを髣髴させる)気分よく浸っていた。
そう、気がつけばエンディングを迎えていたのだ。

確かに、物語が盛り上がって終わると言う感じではない。
だからよけいに「えっもう終わり?」って感じ。
でもしっかり2時間経ってる。
時間の経過を感じないほどひきこまれているからこそ、終わった感に気づけなかった。

ここからはネタばれも含めて
大まかなネタは実話に基づきながら、ドラマになるために脚色が施されている。
で、訴訟にまつわる場面から回想的に「フェイスブック」が育っていく過程を振り返っていくんだけど、最初の会話からネットハッキングへの場面があったから「時間軸で進行していく」と思い込んでて、訴訟場面との切り替えになれるまでに戸惑った。

当初うまくやっていた仲間
利用するために近づいた(お互い様だけど)仲間
憧れであり、強く影響を与えた仲間

主人公を中心に様々な出会いと確執(訴訟相手という関係)を描くドラマなんだけど、今から思えば主人公は常にどの関係も一定の距離を置いていて、パーティーや乱痴気騒ぎに出かけることがあっても、ひとりさめてPCに向かっていく。
自分から関わりを求めていったのはただひとり、最初に彼を振ることになるエリカだけだ。

結局このドラマは、エリカとの関係をふたたびつなぎたいために(その時点ではそのつもりはなくても潜在的にその意志はあった気がする)彼は「自分のしたいように」やっていることでフェイスブックという巨大な成長企業・システムが作られていき、人間関係が崩れていく…というか翻弄されていくことが描かれている。
最後、訴訟の審問が終わり、ひとりPCの前に座った彼が、フェイスブックに登録しているエリカに「友達リクエスト」を送り、繰り返し繰り返しリロードさせて返事を待つシーンで終わりを告げている。
訴訟沙汰で周りの人間が離れていったから彼女とのつながりに戻ったという見方もあるみたいだけど、やっぱり最初からエリカとのつながりのためにすべてのドラマがあったように思える。

そう、サクセスストーリをうらやみ、裏切りや離反で溜飲を下げるドラマではなく、単純な青春ラブストーリなんだ。
ただ、主人公の性格付けに、フェイスブック創業者という立場があっただけで、私(の青春時代)となんら変わりのない「誰かとつながっていたい」という物語なんだ。

ただそれだけではあるんだけど、誰が作っても良かったんじゃなくて、デビッド・フィンチャーの映像テクニックとテンポあってこそ。
そこは賞レースにノミネートされて当然のうまさがある。

挿入歌もなかなか素敵で、オープニングのWhite SripesからエンディングのBeatles「Baby Youre Rich Man」(皮肉たっぷりだ)まではまってるし、BGM的に流れるピアノとノイズの音楽も秀逸だ。
帰ってから調べたら担当はトレント・レズナーで昔から好きな「NIN」(ナイン・インチ・ネイル)のフロントマン。
NINではもっとゴリゴリのノイジーなイメージがあるけど、確かに最近はピアノ中心の静かなものもよく作ってた。
ただ、Sigur RosやMogwaiのような欧州独特の陰ではなく、USAのダークな感じだけど…デビッド・フォンチャーの世界観にはうまくはまってる。

最後に挿入歌の情報が知りたくて、エンドロールをじっくり見てたけど、かなりの時間を割いてCG担当者の名前や企業がクレジットされてた。
そんなにCG使ってたっけ?と思い返すと、ビル・ゲイツの講演に参加してる場面は多分当時の映像をCGえうまく組み合わせたんだろうなと。
と思ってたら、帰ってからあちこち見てたキャスト情報などから、重要な役どころで露出も多い双子のマッチョ青年が一人の役者だと…
そこにCGが使われてるんだろうなぁ。
こいつはやられちゃいました。
双子のいい役者見つけてきたもんだとばかり(笑)

もうじき発表のアカデミー賞で作品賞をとれるのかどうか…




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