The Rolling Stones 「Stones In The Park」
もうすっかり放ったらかしで、なかなか再開のきっかけがつかめなかったこのブログ…。
私自身は他にもブログもってたり、SNSでの書き込みがあったりで、ブログから離れてるつもりは無いんだけど、ことこのブログに関してはじっくり取り掛かる時間が持てなかった。
その間、音楽を聴いてないかというと、常にいろいろ聞いてはいるし、新しく発表された音源も入手してレビューしたい思いはあったりする。
などといいわけばっかり書いてても進まないので本題。
先日、用事があって出かけた近所の百貨店に車を停めたので、駐車場代を浮かすために買い物をすることにした。
これはよくある話。
が、これと言って欲しいCDが見当たらない。
海外アーチストものは輸入盤のほうがはるかに安いし、国内ものも最近CDまで買おうと言うアーチストは少ない。
なつかしのアーチストにしても、こういうショップではせいぜいベスト盤かコンピレーション盤くらいしか扱っていない。
映画もめぼしいものはほとんど買い揃えたし…ってんで音楽DVDを物色。
どうせなら最近上映されて見に行き損ねたThe Rolling Stonesの「Shine A Light」を買おうかなと。
監督のマーティン・スコセッシも好きな監督だし、Stonesとの組み合わせは非常にそそるものがある。
しかし、置いてなかった…
で、運命のように手にしたのが「ハイド・パーク・コンサート」
物心ついたときからUK好きの私としては「ハイド・パーク」は憧れの地。
ミック・テイラーのお披露目コンサート。
それにブライアン・ジョーンズ追悼のコンサート(この二日前に彼は他界した)
そして、「オルタモントの悲劇」につながる、69年のフリーコンサート。
私の中でいくつものキーワードがパズルのようにぴたっとつながった。
ライブDVDだと思って見てみると、これはこのフリーコンサートをめぐってのドキュメンタリー。
演奏が途切れ途切れなのは残念だけど、逆にミック・ジャガーのインタビューなどでこのコンサートにかける思いが伝わってくる。
ドキュメントの進行上、曲順もばらばら。
本来のオープニングの追悼詩の朗読から「Love In Vein」への流れはクライマックスとして後半に持っていかれている。
逆に、つかみとして最初に流されたのが「Midnight Rambler」
もうこの曲だけで鳥肌もの。
演奏はひたすらルーズで、ルーズで、ルーズ。
それが良い。
「Satisfaction」にしても、今のライブならみんなでノリノリのナンバーだけど、このころはまだまだ気だるさが表に出ている。
ロックバンドじゃなくブルースバンドなんだと。
インタビューでミックも語っているが、どうしてもBeatlesとの対比が付きまとう。
録音したとおりに演奏することを目指したBeatlesに対して、ライブバンドとして録音時の演奏などお構いなしに、その場のグルーブに任せるStones。
やがてオリジナルどおりに演奏することが出来なくなったからライブをやめたBeatlesに対して、今なお現役でライブを続けるStones。
観客の反応も、演奏を聞かせようとするBeatlesのオーディエンスが演奏そっちのけで歓声(嬌声)で終始するのに対して、Stonesのオーディエンスは演奏に耳を傾け、身体はグルーブに任せて踊っている。
(ラリってるってこともあるけど)
今のイメージからは予想外だったのが、キースはじっと演奏していること。
ミックは今と同じく、このころからアクティブだけど、フライングV(!)をじっと奏でてる(と言っても演奏はルーズだけど)が以外だ。
逆にチャーリーのドラムが思ったより激しかったり…(ビル・ワイマンは今も昔も直立不動)
クライマックスは「Sympathy For The Devil」
アフリカンのパーカッション演奏から始まり、観客との掛け合いも含めて延々と奏でられる演奏。
ヒッピーも、モッズも、ヘルスエンジェルも、鍵十字崇拝者も踊ってる。
フリーコンサートということで、想定される問題に対してヘルスエンジェルと鍵十字ファッションのグループに警備を頼んでいる。
UKではこれが上手くいった。
しかし、USAのヘルスエンジェルは問題を起こし、「オルタモントの悲劇」を生んでしまった。
老獪にしてなおもエネルギッシュなStonesもいいけれど、このころのStonesも最高だ。
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