« プログレの深い森 その9 Genesisの場合-2 | Main | ライブレビュー 「LLama」×「キツネの嫁入り」 »

December 08, 2009

John Lennon 「Imagine」The Movie

4988135606723
気がつけばあと1年で、あの日から30年ということになる。
学校から帰り、寝ていた私に友人から電話が入った。
「ニュース聞いたか?」
何のことかわからなかった。
「ジョンが死んだらしい」
そう聞いてもしばらく何のことかわからなかった。

今ならばすぐにネットにつないで情報をあさるところだろう。
しかし、当時はそんな気が利いたものはなかった。
テレビにしてもニュースの時間でもなければやらないだろう。
でもラジオならば…
ジョンの曲がかかってる。
泣きそうな声で繰り返しニュースを告げるDJ。
その時点でも、受け入れていたかどうか、もう覚えていない。

映画「イマジン」は上映されたときに観にいった。
先日、ネットでDVDを何枚か買おうと思ったときに、この作品にもクリックを入れていた。
買ったまま未見でおいてあったが、今日と言う日に観てみることにした。

ジョンや周囲へのインタビューを中心に、合間にライブなどの映像がはさまれていく。
幼い頃の話題のあとに「マザー」
ピアノを少し間違えてぺロッと舌を出すジョン。

前半のBEATLES時代の話や映像は他のプログラムでも結構観た事がある。
キャバーンクラブやBBCプログラム、突然カラーになるシェアスタジアム。
客席の女子は叫ぶ・叫ぶ・叫ぶ…

それに対比するように、白亜の館でピアノ一台で弾き語りを始める「イマジン」…

BEATLES時代、アメリカに上陸したときの映像…熱狂的なファンたち、中には妄信的な男性ファンも。
まるで、数年後の悲劇につながることを暗示するような、狂気をはらんだ熱狂…
自分の人生を歌に重ね、ジョンに出会うことで何かを求める若者。
それに対し、「おれはただの人間だ」と。
そこにかぶるように歌われる「ジェラス・ガイ」…おれはただの嫉妬深い男だ…

再びBEATLES時代のスタジアムライブ。
曲との間には金網がある。
ときどき、その境界を乗り越えて、彼らに近づこうとするファンたち…
ジョンはそんな日常に「HELP!」と叫んでいた。

ちょっとしたジョークが社会現象になる。
マスコミは悪意をもってさらに煽ろうとする。

ヨーコと出会い、どんどんピュアになっていくジョン。
周囲に理解されることより、自分に正直であろうとしているように見えた。

あるインタビューでは白い布をかぶって行った。
「意見を聞いて欲しい、肌の色や髪の長さで判断して欲しくない」と。

BEATLES換算ニュースの後にはさまれる「God」
この歌の中で「I Don't Beleave~」とつづられるものが映像で表現される。
The Dream Is Over


ヨーコとの間の子どもができ、一時リタイヤしていたジョンが創作活動を再開した。
ジョンはヨーコと公園を歩いている。
ファンが声をかける「握手してくれ」と。
金網越しだったが、彼は握手した。
その数日後、ファンの放った銃弾に倒れた。

あぁ、これはジョンの悲しい出来事を再確認するためのドキュメンタリーだったんだと、その瞬間思い出した…

ジョンが生きたのは40年。
いつの間にか、ジョンより永く生きてることに、今気付いた。

「イマジンを白いピアノで演奏したら?」
この映画の最初に提案されたとおり、白い館の白い部屋で白いピアノと共に「イマジン」が歌われる。
その部屋のドアには「This Is Not Here」と書かれていた。

<MANU.s Main Page
<index>


  

|

« プログレの深い森 その9 Genesisの場合-2 | Main | ライブレビュー 「LLama」×「キツネの嫁入り」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

BEATLES」カテゴリの記事

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference John Lennon 「Imagine」The Movie:

« プログレの深い森 その9 Genesisの場合-2 | Main | ライブレビュー 「LLama」×「キツネの嫁入り」 »