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November 13, 2009

Transatrantic「The Whirlwind」

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久々に新譜の紹介

このバンドのことはぜんぜん知らなかったんだけど、ネットでプログレ好きの知人が話題にしてたんで聞いてみた。
曰く「昔の長尺プログレ好きなら気に入りますよ」ってことだったので。

パーマネントバンドではなく、Dream Theaterのドラマー、マイク・ポートノイなどの凄腕ミュージシャンが集まってできたグループで、2000年に1st、翌年に2ndアルバムを出し、2009年になってこの3rdアルバムを発表。
デビュー作では33分の曲から始まると言う”一般的に”度肝を抜くアルバム作りだったが、今回はCD丸々1曲(77分)という…

Dream TheaterでもPink Floydの「狂気」をまるまるカバーするオフィシャル・ブートレグ作ったりしてるし、YESのカバーなんかもしてるくらいなんで、70年代プログレへのオマージュはあるだろうけど、このアルバムにも70年代プログレのエッセンスがばっちり。
プログレ好きおじさんとしては”にやり”とするような場面があちこちに。

基本的にYESのような「わかりやすいメロディ」を組み合わせた組曲形式で、ベースなんかクリス・スクワイヤのようなゴリゴリフレーズが多用されてる。
あとギターをナチュラル・トーンにしてシンセと掛け合いするあたりはスティーブ・ハウとリック・ウェイクマンを思い起こさせる。

ブルージーに泣きのギターを入れるところや、ベースをループッぽくぐるぐる回しながらオルガンをかぶせるところはPink Floyd。

シンセソロでぐいぐい押すところはキース・エマーソンだし。

ちょっとマイナー調で格式ばってる展開するところはジェネシスも入ってる。
あと、ちょっとだけ戯曲っぽいパートもあったり。
(ちょっとむりやりGenesisっぽくしてる感も…)

中盤のトラック7あたりの疾走感は「危機」の「Close To The Edge」の緊張感そのもの。
また後半、盛り上がるところの静かな展開は、トレバー・ラビン時代のYESの「Talk」みたいだし、その後のメロディの合間にドラムのアクセント入れる仕上げは「危機」の「And You And I」のリズム感そのもの。
やはりドラマティックなYESの世界が一番底辺にあるんだろうな。

ただ、悲しいかなボーカルはアメリカン・ハードな粘っこい歌い方。
それも80年代メタルのRATTやNight Rangerみたいなやつ。

あと、ドラムは70年代プログレの誰もできないような大迫力で、本家のDream Theaterのときよりは押さえているものの、枠をはみ出してる感じ。
マイク・ポートノイって今一番すごいドラマーかもしれない。

曲名は「Whirlwind」(扇風)1曲だけど、クレジットとしては12曲の組曲仕立て。

とこうやって70年代プログレの雄と比べてみたりするけど、King Crimsonが見当たらない。
まぁ強いてあげるならマイク・ポートノイの自由さは、King Crimson時代のビル・ブラッフォードに近い…(これもお互い別のよさがあるから比べるものじゃないけどね)

この辺から「プログレ」と一くくりにされているけれど、決して他と相容れない独自の世界観を持ってる70年代プログレを考えてみても面白いなと。

ということで、気まぐれで聞いたことないバンドを試してみたくなった方は(特に70年代プログレ好き)は御一聴を。

カルト度90% おそらく普通にヒットチャートなんかみてても知ることはないだろうなと…

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