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September 04, 2009

The Beatles「Please Please Me」

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いよいよ9月9日にBeatlesの全アルバム(英国オリジナル+α)がリマスター発売される。
CDになる前にほとんどの作品をLPで持ってたから、最初のCD化のときはすぐに手を出さなかった。
その後BOXセットで化粧ケース入りで発売されたときに大人買いしたのを覚えてる(結婚してからだから、連れ合いの顔色見ながらだった…)
ただ、そのころはLPの音源をCDにしたものだから(多少のクリーニングはしてるだろうが)基本的に音が小さい。
それは、その後に出た「Let It Be Naked」や「Yellow Submarine Song Truck」の音圧と比べたらよくわかる。
なので、今度のリマスターは絶対に買い!…なのだが、懐具合的にちょっと…

でも気分だけは盛り上がっていくために、まだレビューしてないアルバムをこの機会に…

で、1stアルバムの「Please Please Me」
これはLPでも買っていなかった。
「やっぱBeatlesはオリジナルでしょ」って観点から、初期のアルバムは後回しだったし、お気に入りの曲は青盤や編集盤(「Rock'n Roll」や「Love Songs」とか)で持ってたし。
実際、CDのなかでも稼働率は低いんじゃないだろうか。

でも、あらためてアルバム単位で聴くといろいろ面白い。
1stアルバムで当然力がはいってるから、1曲目とラスト曲が素晴らしい。
あとはシングルになった曲。
なのでよけい、その他の曲が弱く感じてしまう。
それでも、比較対照が全キャリアなんで厳しいだけで、やっぱすごい人たちだってのはわかる。

「I Saw Her Standing There」1・2・3・4!のカウントからポールのボーカルが始まる。
シングルでのデビューは「Love Me Do」だが、デビューアルバムの1曲目だから当然力がはいる。
そう考えると、これほどかっこいい登場は無いんじゃないだろうか。
ジョンのコーラスもバッチリだし。
演奏は確かに粗いが、ポールのベースはこの頃からブンブン言わしてるし、リンゴのドラムは中期よりこっちのほうが力強かったりする。

「Misery」ジョンの登場はこの曲。
独唱でワンフレーズ。
そのあとは特に前に出すぎることなく、淡々と聞かせてくれる。
短い曲が多い初期にあって、2分に満たない曲。
ジョンのルーツミュージックかな。

「Anna (Go To Him)」ジョンが歌うカバー曲。
クラブでずっとやってたんだろうなって感じのこなれた雰囲気。

「Chains」ここでジョージが登場。
ブルースハープ(おそらくジョンかな)からはいる爽やかな曲。
メインはジョージだけど、まだ個性はでてない。
しゃわがれ具合で最初はジョンかと思ってたくらい。

「Boys」リンゴが登場
ライブをやってたころはリンゴと言えばこの曲ってくらい、はまってる。
リンゴのボーカルもいいんだけど、掛け合いのコーラスが安定してるからこそ朴訥なボーカルがおいしく感じる。
ギターソロの前に「カモン!ジョージ!」なんて入るあたりもライブを意識した録音なんだろう。

「Ask Me Why」このアルバムのオリジナル曲の多くは、まだ傑作は少なく、及第点って感じが多い。
この曲もききどころはブレークを入れての「misery」のあたりか。
あまり変わったことをしないことで、カバー曲とのバランスが良いのかもしれない。

「Please Please Me」ジョンの主旋律にかぶさるポールの絶妙のコーラス。
メロディアスなジョンに対して、モノトーンでこれだけの雰囲気を出すのはすごい。
歌い方よりも作曲の妙なんだろうなと。
エンディングの「ジャーン」と「ダダダダ」の味は、多くのフォロワーが取り入れてる。

「Love Me Do」デビューシングルだけど、アルバムの中にはいるとちょっと弱い感じがするのは…
間違いなく良い曲なんだけど、ポールのシャウトよりジョンのコーラスの方が目立ってる感じがするし。

「PS I Love You」ポールはむしろこっちかな。
もう甘い。
甘くて甘くて文句のつけようが無いポールのラブソング。

「Baby It's You」カバー曲。
ポールに負けじとジョンもあまーく歌ってますが…
目立つのはシャラララのほうかな。

「Do You Want To Know A Secret」作はレノン-マッカートニだけどジョージがボーカルの作品。
評価は「Ask Me Why」と同じく、まだBeatlesオリジナルの輝きは無い。
中盤でちょっと違うメロディの一節がはいるところは、ちょっと「おっ」と思わせる。

「A Taste Of Honey」カバー曲。
オリジナルも知ってるけど、この曲はまだオリジナルのほうが味があっていいかな。
コーラスが普通すぎるからかな。
妙にエコーがかかりすぎの音作りもちょっと×

「There's A Place」これもまだ「これぞBeatles」とまではいかないオリジナルだけど、コーラスもいろいろ工夫されてるし、中盤に違う一節を入れるあたり、今後のオリジナルにつながっていく予感を感じさせる。
(といっても、今後を先に知ってるから後出しじゃんけんのコメントだけどね)

「Twist And Shout」カバー曲の中でもこのアルバムぴか一。
すでにBeatlesの曲と言っても信じる人がいる位、ぴったりはまっている。
ライブでは当然盛り上がるし、私なんぞ未だにカラオケで盛り上がる事が出来る(笑)
ジョンのメインボーカルもいいけど、ポールかジョージのパートを歌って「フゥ~」を担当するのも楽しい。

定番度 80% でもBeatlesは全部そろえてなんぼでしょ。

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