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July 25, 2009

The Faces 「A Nod is As Good As a Wink to a Blind Horse」

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仕事で必要なものをアマゾンで購入するついでに、CDを二枚(二枚買うと10%オフだ)チョイス。
一枚は以前ダウンロードして持っていたものの、パソコンがクラッシュしてデータがなくなったMogwaiの「Happy Song For Happy People」(レビュー済み)が以前より安くなっていたので即決。
もう一枚をどうしようか悩み、最後「Simon & Gurfunkel」と接戦の末このアルバムを選んだ(10%オフ適用前で862円だ)
ロッドのアルバムは数枚持ってるし、Facesは廉価のライブ音源は持ってるけど、Facesのアルバムは持っていなかった。
以前、ダウンロードした「Very Best Of Rod Stewart & The Faces」ってアルバムは、ほとんどロッドのソロにフェイセズの曲が混じってる程度…「Rod Stewart & The Faces」というバンドのBEST盤じゃなく、「ロッド」と「フェイセズ」のBEST盤って事のようだ。

ということもあって、念願のアルバムを入手。

ロニー・レインが在籍していた「スモール・フェイセズ」に、ジェフ・ベック・グループからロッド・スチュアートとロン・ウッドが合流して、「フェイセズ」として活動。

このアルバムは彼らの3枚目にして代表作。
邦題は「馬の耳に念仏」、原題が「A Nod is As Good As a Wink to a Blind Horse」で、そのまま約すと「目の見えていない馬に、うなずいても目くばせしても無駄だ」と言う意味。
イギリスにもことわざみたいなのがあるんですね。

彼らの真骨頂はライブだが、スタジオアルバムでここまでルーズで、しかもグルービィなのはすごい。
ジャケット見るとライブ盤だと思っちゃうんだけどね。

「Miss Judy's Farm」ドラム-タイト、ベース-グルービィ、ピアノ-ルーズ、ギター-ルーズ、ボーカル-ファンキィ…もしかしたら、この時期だとストーンズのディープさを超えてるかもしれない。

「You're So Rude」ロニーのボーカルも、ロッドに負けず劣らず、かっこいい。ただ、いかんせんロッドがすごすぎるから影が薄い。(ロッドのバックバンドって見られ方してるもんねぇ)
中盤のピアノとギターのソロ、好き勝手具合が良い。

「Love Lives Here」ロッドお得意のスローバラード。
バンドであろうが、ソロであろうが、外れなし。

「Last Orders Please」アメリカンなパブセッション…的な感じだけど、やっぱイギリスのパブでもこういう演奏してたのかな?

「Stay With Me」間違いなく、彼らの代表作。ベースはブイブイ言わしてるし、ギターははじけまくってるし、ピアノもノリノリだし…でも歌が入ると一気にロッドが存在感を全部独り占めしちゃう。
アップテンポから、ブギなミドルテンポから、リズムもメリハリ…でもきっちりしたメリハリじゃなく、ひたすらルーズにルーズに、それぞれのグルーブ加減で自由に。
今だとそんな演奏をレコードに残すなんて考えられないだろうけど、そういうところがフェイセズを他から確立されていた所以だろう。

「Debris」ロニーがボーカルのバラード。ロッドのコーラスも押さえ気味で良い。
こういう曲のロンのギターは最高だ。(ストーンズにいくと、どうしてもキースの影になっちゃうしね)

「Memphis」セッションっぽい演奏に、ロッドのボーカルが乗っかってくる。
この曲は他のアーチストが歌ってるのを聞いたことがあるんだけど…?誰だったか思い出せない。
カントリー・ブルースのスタンダードなのかな?

「Too Bad」再び、ロンの渋いギターとロッドのボーカルが絡む傑作。
音のバランスはぐだぐだなんだけど、それが返って雰囲気を醸し出すと言う…

「That's All You Need」他の曲とはちょっと一線を画す、ハード目のナンバー。
ロンがZEPのような音作りをしてる気がする。
それともJeff Beckの影響か?
でもでも、結局はロッドのボーカルがもってっちゃう。
(ロニーが拗ねてやめてしまうのも仕方ないかもしれない)

カルト度 80% (今からファンになる人は物好きな人ってことで…でも、歴史に残る名盤なのは間違いない)


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July 23, 2009

Pink Floyd 「The Dark Side Of The Moon」(皆既日食に寄せて)

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まだまだ紹介してないアルバムが山盛りなのに、2回目のレビューというのも気が引けるのですが、前回は本当の初期なんで、印象のレビューに終わってましたから、再度のレビューもありかなと。

46年ぶりの皆既日食ということで、日本中(マスコミ的には)湧き上がった22日、やはりこのアルバムを聞いておくべきでしょう。

アルバムタイトル「The Dark Side Of The Moon」を「地球から見えない側」とするならば、日食時は思いっきり太陽側ですから白日の下にさらされていることになります。
逆に「月の暗い側」とするならば、日食のときは思いっきり地球側になっているという…

さらに、ラスト曲「Eclipse」とは「食」のことで、最後の歌詞が
And everything under the sun is tune
but the sun is eclipsed by the moon
(すべての太陽の下にあるものは調和している
 でも、その太陽も月によって隠されてしまう)

もちろん、この歌詞の部分だけじゃなく、全曲の流れのなかでインナートリップさせてきて、一曲前の「Brain Damege」で「lunatic」(lunaは月の意味もある)=「精神異常者」として自分を俯瞰し、
I'll see you on the dark side of the moon
(月の裏側でお前と出会うだろう)
と宣言した上で、「調和しているものも、狂気(裏側の人格)の前に覆い隠されてしまう」という…

皆既日食の実況映像を見ていると、(残念ながら曇り空だったが)見る見るうちに暗くなって来、カウントダウンと共に真っ暗になる(無粋なマスコミがライトでリポーターを照らしていたが)
暗闇というのは、人を不安にさせる。
狂気が不安にさせるのか、不安が狂気を引き起こすのか…。

このたびの皆既日食によって、このアルバムがより深く、理解ではなく感覚の部分で、私に染み込んできた。


アルバムとしては前半の「Time」や「Money」といったロックサウンドものが聞きやすいだろう。
しかし、後半「Us And Them」以降をぜひ大音量で(事情が許さないのならヘッドフォンで)聞いて欲しい。
楽曲のよしあしを超えた、また言語の壁をも超えた、”圧倒”というサウンドに出会えるだろう。

あ、またアルバム曲のレビューとは違ったものになっちゃった。

定番度 100%

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July 10, 2009

映画「カッコーの巣の上で」

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少し前に百貨店の駐車場代を浮かすために立ち寄ったショップで、普段は1500~1980円のDVDが3枚で3000円なんてキャンペーンをやっており、結構悩んだすでに選んだ3枚。
そのうちの一枚が「カッコーの巣の上で」

「死ぬ前に見たい映画100」にもはいっていた作品。
(これで100本中50本制覇になったぞ)

この映画が上映された頃、毎月映画雑誌「スクリーン」を講読していた中学生だった。
その頃は毎日のようにテレビで映画劇場があり、放映カレンダーを手に入れるためだったり、ビッグスターのピンナップを楽しんだりのために雑誌を買っていたのが主な動機だが、おかげで情報だけはたくさん得ていた。
まだ、気に入ったら観にいくというほど経済力も無かったし、レビューの記事でいろいろ内容を想像するのがせいぜい。
逆に、いろいろ想像できて面白かったりもした。

まだ幼い私には、いわゆる娯楽作品(いまほど軽くは無いが)と過去の名作ご興味の大半だったし、この映画にはあまり食指は動いていなかった。
ただ、アカデミー賞受賞っていうことは「きっと、いい映画だろうな」という漠然なイメージをうえつけるに十分だった。
というのは、この前後の70年代にアカデミー賞を取ってる作品は、どちらかというと娯楽的なものが多く、「ゴッドファーザー」とか「スティング」、この次の年だと「ロッキー」だったり。
そう考えると、この作品だけポカンと穴が開いたように避けていた。

さて、そういう不思議な縁の作品をこのたび観る事にしたのだが…
これから見る人もいるだろうし、今の時代興味があればネットですぐ調べられるだろうから野暮は止めておくとして、観おわって「ちょっと微妙な感じ」っていうのが感想。

キャラクターの成長を感じるって言う面もあるし、一人の男に影響されて変わっていく群像劇っていう面もある。
製作された時代が「アメリカンニューシネマ」の頃だったんで、「反体制」の面もある。
ラストは陰と陽両面での「解放」というところも。
いろんなレビューを読んでいるとだいたいここまではいろんな人が述べている。

でも、私は違うところに惹かれるものがあった。
ほとんどの人が「体制」の象徴であり「冷徹」と評される「婦長」
たしかに、彼女がもうちょっと違う関わり方をしていれば、悲劇も起きなかったし、違う結末にもなっただろう。
カウンセリングを通じての「関わり」を考えるなら、この点は見逃せない。
しかし、体制側のすべての人が主人公を見放そうとしたときに、彼女だけがそれを拒んだ。
そこには「関わり」を望んでいる姿があったはずだ。
(どういう意図かは表現されているところだけでは量りかねるが)

だとすると、彼女なりに「なんとかしたい」という気持ちを、各患者に持っていたのでは…。
ただ、その手段が「支配」ととられる方法しかなかった。

彼女を単純に「体制側」と見ることができれば、反体制側に感情移入して観る事が出来たんだと思う。
だから、観おわった後に複雑なものが残ってしまったのかな。

DVDパッケージには「感動のラストシーン」と書いてあった。
彼女と患者が通じ合える…そうなるのが「感動」だと想像していたのだが。

まぁ、この時代は「反体制」ということに大きな意味があったのは理解できるが。

ジャック・ニッチェののこぎりを楽器に使った(「お~ま~え~は~あ~ほ~か~~」でおなじみにのやつ)主題曲も印象的。

主演のジャック・ニコルソンはこの作品でアカデミー主演男優賞をとったあとの出演作「シャイニング」の演技が圧巻。
あと、バットマンの悪役とかね。
その素地がこの映画の演技にあったんだなと。

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