Radiohead「Pablo Honey」
90年代に入り、Blurがデビューアルバム「Leisure」でブリットポップの扉を開き、Primal Screamが「Screamadelica」でガレージロックからの脱却を果たした後、ソロデビューしたPaul Wellerと共に、その抜けた穴を埋めるようにギターロックとしてデビューアルバムを発表したRadiohead。
グルーブよりもノリ重視ですね。
「Pablo Honey」はそんなイメージを思わせるアルバムです。
途中エレクトロ寄りのアーチストに変貌し、今はギターとエレクトロのミクスチャーバンドとして独自の道を行くRadioheadですが、この初期の彼らが好きだというファンも多くいるようだ。
「You」ノイジーで攻撃的なギターと粘っこいボーカルの対比…時にはギターが静かにかなでられ、時にはボーカルが激しくシャウトする。
この頃のRadioheadは普通のガレージ出身のギターバンドだったんだね。
「Creep」優しく歌われるところに、切り裂くように入り込んでくるギター。
このメリハリはやはり90年代を代表する名曲と言われるだけのものはある。
ただ、一見甘ったるいバラードに聞こえるが、歌われているのはかなり内省的な暗い世界だったりする。
「クリープ」と聴くとコーヒーに入れるミルクを思い起こし、優しい感じがするのだが、ここで言う「クリープ」はうじ虫のこと…「俺はうじ虫」って…((どうしようもないやつって意味で使われてるんですけどね)
このアルバムが出た93年は、Björkがソロデビュー(子どもの頃にアイスランドでデビューはしてるけどね)したり、Jamiroquaiがデビューアルバムをだしたり、今後重要な位置を占めるアーチストが芽生えてきた時期でもある。
「How Do You?」まるでPrimal Screamのようなシンプルなガレージロック。
トム・ヨークにもこういう時代があったんだ。
「Stop Whispering」ちょっとTravisみたいな雰囲気もある優しいナンバー(Travisのほうが後なんだけど)
「Thinking About You」ちょっと歌い方がBonoみたいなアコースティックナンバー
「Anyone Can Play Guitar」マイナー調の入り方がなかなか素敵な曲だけど、後半のアップテンポとのメリハリがなかなか素敵。
「Ripcord」ちょっとアレンジに凝った爽やかなナンバー。
いやぁ、こういう時代もあったのかと。
「Vegetable」まるでPaul Wellerかと思うような爽やかなシンプルロック。
ちょっと攻撃なところが入るところも。
「Prove Yourself」徐々に曲調が(少しだけど)変わっていく曲作りが、後のプログレッシブな作品につながる何かを感じさせるナンバー。
「I Can't」ちょっと静かめのロックナンバー。
途中ベースの見せ場もあり。
「Lurgee」「Creep」と対を成すような明かるいバラードナンバー。
「Blow Out」ジャジーなギター、ひねったリズム、ぼやかした歌い方、途中からのハードな展開とのメリハリ…最近のRadioheadを思わせる曲。
定番度 80% やはり「Creep」は聴いておくべきでしょう
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