Blur「Parklife」
前回書いたThe Stone Rosesの「Second Coming」と同じ94年にBlurが発表した、これまたUK90sを代表するアルバムがこの「Parklife」
マッドチェスター主体だったUKシーンにブリットポップというムーブメントを起こし、この時期に”べた”な判りやすいロックでデビューしたOasisと比較・抗争をすることとなる発端のアルバム。
私自身はこのアルバムに触れたのは21世紀に入ってから。
でも、中の数曲は当然のごとくラジオなどで耳にしていた…と言いながら、このアルバムで聴くまでは「Girls & Boys」はDavid BowieかPetshop Boysの曲だと思っていた…(恥)
「Girls & Boys」一昔前のテクノのような電子音、やけに明るいベース、上ずったボーカル…過去2枚で作り上げてきたものを放り出したかのような作風。
それでいて、David Bowieを思い起こさせる曲はUKのPOP・ROCKの枠を外れていないという。
最初は違和感を感じつつも、耳について離れないコーラスがあらためてBlurのとりこに陥りさせる。
「Tracy Jacks」これまたスペース・ボーイ時代のBowieさまのイメージ。
しかも明るい部分だけを抽出したような…(そう、Bowieさまには陰が不可欠だ)
どんどん、なじみやすいバンドに仕上がっていく。
「End Of A Century」Beatlesへのオマージュあふれるナンバー。
コーラスといい、ホーンの使い方といい…
「Parklife」ブリット・ポップの代名詞ともいえる名曲。
理屈ぬきでふわふわ気分になっていればいいという…。
「Bank Holiday」The JamとSpecialsあたりを混ぜて仕上げたような、スカチックなナンバー
「Badhead」ギターアルペジオとオルガンの絡みが素敵なバラード。
なんとなくメロディの雰囲気に佐野元春を感じる?
(そこは、Beatlesチルドレンということか…)
「The Debt Collector」ボードヴィルを思わせる、ほんわかしたインターミッション
「Far Out」これはお遊びなのか、あるいは何かの序章なのか…不思議な小曲
「To The End」耳に残るきれいなメロディ。
バラエティ豊かな作風のなかに、こういう曲を盛り込んでくるところが、単純なRock Bandとは決別したPop Starというところだろうなぁ。
やはり味付けにはBeatlesのエッセンスを感じはするが。
「London Loves」チープなシンセ音とノイズ系のギターソロ、お気楽なコーラス…80sを茶化してるのか、それとも真剣なのか…?
「Trouble In The Message Centre」これはエレクトリック・パンクかテクノか?
もうここまで来ると、「何でも出来るぜ」って感じの品評会状態。
下手なバンドがやると散漫になるのが、底辺にBeatlesを含む英国伝統音楽への回帰があるもんだから、多少捨て曲っぽいものがあっても全体的にバランスを崩していないという…。
「Clover Over Dover」あぁ、これはもうイントロでやられちゃいますね。
哀愁のロンドンって感じで、こういう陰鬱加減がUKだよなぁという。
コーラスに「Golliraz」を先取りしている。
「Magic America」ちょっとRock寄りの曲。
「Jubilee」Blur流のシンプルなRockナンバー。
「This Is A Low」デーモンのボーカルを堪能できるスローナンバー。
バックの音は霧にぼやかす感じでちょっぴりサイケ風。
「Lot 105」おまけのエンディング
定番度 85% これの歴史上の教科書と言えるね
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