10cc「The Original Soundtrack」
6月に手に入れた二つのアルバム…ColdplayとSigur Rosがあまりにもすばらしすぎ、毎日この2枚は欠かさず聞いている状態。
amazonやHMVの洋楽チャートでもこの2枚が1・2位をとっていたりする。
だもんで、なかなか他のアルバムをレビューしづらいのだが、そうも言っておれないので…。
今回紹介するのはSigur Rosを買うときに一緒に購入したアルバム。
70年代のUKロックであり、メジャーなアルバムだけど実はアルバムとして聴いたことがなかった。
というのも、「I'm Not In Love」のイメージが強いのでロックと言うよりはAOR(70年代にはそんなジャンルなかっただろうが)のバンド、あるいはユニットだと思っていた。
しかし、その廉価で打っていたのと、その「I'm Not In Love」一曲のために買うことにした。
しかし、思っていたよりすばらしいアルバムで、得した気分だ。
「Une Nuit A Paris'」そのコンセプトそのままに、映画あるいはミュージカルのオープニングのような1曲。
転々と変わる曲調、ピアノのシンプルなバッキングだったり、バンドサウンドっぽかったり、ジャジーだったり…
Queenの「Bohemian Rhapsody」に影響を与えたという逸話もうなづける。
「I'm Not In Love」おそらく10ccで一番有名な曲。
いや、10ccの名前を知らなくてもこの曲は知られているだろう。
音の深さということを感じさせてくれるアレンジは、何百回と重ねたコーラスのオーバーダビングによって作り出される幻想的な雰囲気をかもし出している。
ローズ+レスリースピーカーかな?揺らぎのあるキーボードも特徴的だし、さりげないドラムやベースもおしゃれだし、なによりこの空気感がすばらしい。
他には真似できない唯一無二の奇跡の1曲
「Blackmail」一転してファンキーな大人のロック。
こちらが本来の10ccというバンドの姿だろう。
「The Second Sitting For The Last Supper」こちらも基本ファンキーなロック。
しかし、いろんな曲調を取り入れるアレンジ力はすごい。
「Brand New Day」再びサウンドトラック・コンセプトの表情豊かな曲。
「Flying Junk」ちょっとハードでアダルトなスローテンポのロック。
ギターのバッキングやソロがかっこいい。
「Life Is A Minestrone」デビッド・ボウイの「ジギー~」に入っていてもおかしくないようなファンキーなロックオペラ風作品。
しかしこのアレンジの妙はぜんぜん古臭さを感じない。
「The Film Of My Love」物語の終幕を告げるような曲。
なんとか、古きよき時代の映画の幕引きで、ヴォードヴィルによる演奏のようなハッピー(でありながらちょっと哀愁のある)な感じ。
とてもおしゃれ。
カルト度 75% 「I'm Not In Love」だけならコンピ盤で聞けるでしょう。
The Original Soundtrack - 10cc CD/MP3
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