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June 26, 2008

Sigur Ros「Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust」

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久しぶりに予約してCDを買った。
ここ1年ほど、一番聞いているであろうSigur Rosの新譜。
事前にYouTubeで聞いていた1曲目は、印象は微妙だったが頭についてはなれない曲になっていた。
気がつけば、この一曲だけでも買おうという気になっていた(予約価格が安かったこともあるが)

で、昨日届いて何度か繰り返し聞いてみた。
前半は結構ビートの聞いた明るい激しい曲。
後半は従来のSigur Rosを思わせる静かな曲。
ただ、一枚通じて陰のイメージの曲がない。
アルバムジャケットのように明るい空の下で、無垢な姿ではしゃぎ、そのまま草むらでうたたねしてしまっているイメージ。

Coldplayからヘビーローテーションの位置をさらってしまいそうだ。

10月には来日公演もあるが…行きたいけど…


「Gobbledigook」アコギの1ストロークごとにコードが変わる変拍子(7拍か?)3連のラララというコーラス、原初的なビート(2ビートか)これらがイントロから絡み合って、聞くほうも拍子がとれず戸惑う。
しかし、歌メロが入りだすと自分の身体に染み付いたビートに拘ることをあきらめて、耳からから入って来るままに、身体に響くままに、音に身体を預けていることに気づく。
80年代にアダム・アントやバウワウワウがやっていたアフリカンビートをヨーロッパが取り込んだものを、2000年代で復活させた感じか。

「Inni Mer Syngur Vitleysingur」ベースの感じは以前のアルバムに通じるが、ビートの刻み方が前曲同様あらあらしく原初的なビートなので、明るい草原で子どもが走り回っているようなポジティブで前向きな曲だ。

「Gothan Daginn」カリンバのようなギターアルペジオに、ベースのハイトーンが絡む心地よさ…。
歌は裏声こそ抑え目だが、過去の作品に近い天上の響き。
しかし、憂い度が少なく、とても明るい印象だ。

「Vith Spilum Endalaust」ベースの響きを中心に、ホーンセクションやストリングスも加わった、「Takk...」に近いバンド志向の曲。
陰から陽だとか、霧が晴れていく感じとか、以前はそういう感じが多かったこのバンドだが、今回は終始明るい雰囲気で通している。

「Festival」懐かしいような静かな曲調…そこから徐々にリズムが加わり盛り上がっていく。
ベースがミニマルに音を紡ぐ中、ドラムのアクセントが激しくなっていく。
最後はホーンが高らかに奏でて最高潮を迎える。
静かな朝から始まるフェスティバルの一日って感じかな。

「Meth Suth I Eyrum」まるでショパンの曲のようなピアノの響き、そこにパーカッションが加わりSigurRosの世界へ。
気がつけば、ピアノのフレーズもミニマルなものに変わり、ステレオに振られることで幻想的なイメージを作り出し、低く響くベースが奥行きを作っている。
楽器数は多くないんだろうが、音の処理の仕方でこれだけ深みのあるものになるのかと。
前曲の「Festival」とは違った形で壮大な音世界になっている。

「Ara Batur」あぁやっぱりSigurRosだ・・・と、落ち着ける静かな静かなきれいな曲。
後半は天使の歌声のようなコーラスと迫力のホーンセクションで荘厳な仕上がりとなっている。

「Illgresi」懐かしい感じのアコギ曲。
コードチェンジ時のグリッシェンド音もリナルで雑音にはなっていない。

「Fljotavik」再び、ピアノ中心の静かな曲。
「Straumnes」短いピアノインスト…映画の一場面をつなぐサントラのような静かな曲。

「All Alright」少ない音数であらわした、とても雰囲気のある曲。
静かに閉じていく…でも、いつもと違って明るい。
まるで、母親の胸で子守唄を聞いているような…

予約した時は1200円ちょっと、発売日には1400円ちょっとになっていた。
それが今日は1757円だ…500円も安く買えちゃった。
売上ランキングでベスト10に入ってたもんなぁ…

定番度 85% こいつはおすすめです。

Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust - Sigur Ros CD/MP3



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June 25, 2008

これは安いかも…3

80sUKを中心に特価1100円

このブログで紹介したものや、その周辺のものが特価で発売されてます。
しかも2枚買えばさらに10%オフ。
古いものですが、この値段ならお買い得。

Duran Duran - Rio
Duran Duran - Seven and the Ragged Tiger
Culture Club - Colour By Numbers
Japan - Tin Drum

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June 24, 2008

Yes「90125」

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前回紹介した「Asia」と同じく、プログレ面子が作った80年代的なロックアルバム。
とまぁ、回りくどい言い方をしたが、「Yes」名義になっているが、70年代にプログレの一角をになっていたバンドとは別物と考えている。

Yesというバンドについて語りだすと、ブログ数回分になるので別の機会にするが、出入りはあったものの「Yes」という名前でプログレのイメージをアルバム「Tormato」を作った後にボーカルのジョンとキーボードのリックが抜け、その後バグルスの面子を呼んで「Yes」を続けようとしたが、結局「Drama」一枚を残して解散…ここでYesの歴史は終わるはずだった。
その後、元Yes面子が集まり、そこにギターのトレバーを加えて「シネマ」というバンドを作り活動を始めた。
しかし、レコード会社の欲なのか、メンバーがYesにこだわったのか、アルバム発表の頃には「Yes」を名乗ってしまった。

で、これがYes史上一番売れたアルバムになったもんだから、世間的にはこれがYesになってしまった…

売れてるんだから、このバンドを否定することもしないし、いいアルバムだとは思う。
しかし、「こわれもの」や「危機」と同列に扱われるのは私は許せない。
このバンドはあくまで「シネマYes」あるいは「ロンリーハートYes」として、トレバー・ラビンをメインに、トレバー・ホーンがプロデュースした80年代を代表するロックアルバムとして独立評価して欲しい。
そうやって切り分けて聞いたら、捨て曲無しのすばらしいロックアルバムだ。

「Owner Of A Lonely Heart」シンセサンプリングによるオーケストラヒットという言葉をひろめた曲であり、80年代の大ヒット曲。
もともとギターのトレバー・ラビンが自分用に作っていた曲をYes名義で録音。イントロのギターフレーズ、歌の後ろでのアルペジオ、中盤のソロと、トレバーが大活躍。
Yesという名前なのでプログレっぽいイメージになってしまうが、80年代風の大げさなハードロック。

「Hold On」ギターロック。
ベースだけがんばってYesらしくあろうとしているが、ただのロック。
TOTOやJourneyと代わり映えしない、80年代風ロック

「It Can Happen」ちょっと複雑な展開を見せる「ただのロック」では終わらない作品。
しかし、中間のトレバーがボーカルをとる部分を聞くと、プログレではないなぁと。

「Changes」ギターのイントロは80年代キングクリムゾンを思わせる。
しかし、歌メロに入ったら、メロディックなミドルロック。
ボーカルにジョンが入っていないから、余計に骨太に感じる。

「Cinema」ハードギターインスト。
かっこいい曲です。
他のメンバーものびのびやってますし。
だからこの名前でのびのびやったら良かったのに…

「Leave It」アルバムの中では地味な曲になる。
アカペラコーラスに装飾的にいろんな音が出入りしている。
しかし、PVがすばらしく(この時代一世を風靡したGodley & Creme作)映像つきで聞くとこの曲の深さがわかる。


「Our Song」さわやかなギターロック

「City Of Love」こういう曲を聞いても、トレバーのソングセンスはいいなと思う。

「Hearts」やっとというか、最期にしてというか、ジョンのエンジェルボイスを生かした曲。
でも、Yesっぽいものではなく、彼のソロ作のようなきれいな曲。
それを無理やりYesっぽい荘厳なアレンジにしようと無理してる感じ。
時間も他の曲に比べてちょっと長いしね。

定番度 65% ロックの歴史として聴いておく価値はあり。

90125 - Yes CD/MP3


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June 23, 2008

これは安いかも・・・2

くるくるウィジェットを作ってみて面白かったので、もうひとつ同じキャンペーンからマイルス・デイビスものを。
マイルスはミーハー的に何枚か持ってますが、それについて語れるほどJAZZにはまっておりませんので・・・
でも、音楽として凄いのはわかりますし、今まで聞いたことのない方も聞いて損はないでしょう。
この値段ならね。

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これは安いかも・・・

amazonをよく利用してますが、メルマでジャズやブルースの名盤が1000円というキャンペーンの案内がありました。
しかも、いまなら輸入盤2枚買ったら10%オフというのもやってますから、2枚買ったら1800円・・・1500円以上は送料無料だから、あとは消費税だけ。

CDジャケットをくるくる回してブログで紹介するってやつもいっぺん使ってみたかったんで、それを使ってブルースのものを並べてみました。


まぁ、こういうのはマニアしか買わないかもしれません…
いや、マニアならすでに持ってるかな。

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June 22, 2008

Asia「Asia」

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ここ数日80年代を追っかけてるので、いつかは紹介するだろうと思いながら避けてきた「Asia」を。
私は、小学生の時に「狂気」「」を聞かされてからプログレファンを自称してます。
プログレに関するあれこれはいずれまとめようとは思っていますが、80年代に入りほとんどのプログレ流れのバンドたちが、私の思う「プログレ」から外れてきていた時代、その出身者達が集まってスーパーバンドを作るという、それはそれは胸躍らせたものです。
で、発表された1stアルバム…「Asia」(邦題:詠時感(エイジア)~時へのロマン)

しかし、最初こそわくわくして聞いていたものの、「RED」や「危機」や「タルカス」を聞いたときの圧倒感は感じられない。
そのコマーシャルなわかりやすいメロディは、その時代の中では活きていたけれど、今あらためて評価するものじゃないなと。

そこには「80年代のプログレ」への幻想があり、その枠で聞く限り無理があるなと。
BIGネームが終結した、ヒットチャートをにぎやかしたバンドとして聞くなら、コンパクトでわかりやすい、80年代のROCKとして聞けるかな。
(これは「ロンリーハートYES」や「EL&パウエル」や「ママGENESIS」なんかにも共通しますね)

「Heat Of The Moment」ハードなギターリフ、ゲートエコーたっぷりの重量感ドラム、きらびやかなシンセ…もう各自ベテランなので、音作りも曲作りもばっちり。
バランス的にはややギターのスティーブが目立ち気味。
とても80年代的なPOP・ROCKで、決してプログレの曲ではない。
キャッチーなヒットソングだ。

「Only Time Will Tell」こちらはシンセ中心のイントロから、壮大な音作り。
ファンファーレ的な導入はELPを思わせるし、ジョンのボーカルはKCを思わせることは思わせる…でも、違う。
荘厳さをます、ティンパニ的なパーカションやコーラス、わかりやすいサビのメロディ。
AsiaはAsiaであって、ELPでもKCでもYesでもなかった。

「Sole Sourvivor」「One Step Closer」 POPで覚えやすいサビの曲

「Time Again」ちょっとだけ展開があるHardRock的な作品

「Wildest Dreams」POPで覚えやすいサビの曲

「Without You」派手で荘厳なバラード…今聞くとちょっと恥ずかしい壮大さ…

「Cutting It Fine」ラストにちょっとだけあるジェフ・ダウンズの静かなキーボードソロが魅力の曲

「Here Comes The Feeling」最後にもう一発打ち上げ花火を…てな感じのASIA節

カルト度90% このバンドをカルト側で評価するのは辛いが…今さらアルバム単位でお薦めするものじゃないね。

Asia - Asia

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June 21, 2008

Culture Club「Colour By Numbers」

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前回紹介したDuran Duranなど、ビジュアル系のUKバンドがMTV時代にアメリカのヒットチャートをにぎわしたことを「ブリティッシュ・インベンション」と呼んでいた。
第一次はBeatlesなどのアメリカ上陸で、この時代は第ニ次となる。
そんなムーブメントの中で、ビジュアルの奇抜さではピカイチなのが、女装した(中性?)ボーカルのボーイ・ジョージ率いるカルチャークラブだ。
1stアルバムの「Do You Really Want To Hurt Me」(邦題:君は完璧さ)を初めて聞いたときに好きになり、そのPVを見てさらに驚き、このアルバムを手にしたことで当時の私のフェイバリットになった。
そのビジュアルによって色物に見られがちだが、ボーカルの実力も、曲作りのセンスも抜群で、今聞いてもその歌心は色あせない。
(今となっては薬物使用などでしか話題に上がらないが…)

「Karma Chameleon」POPセンス溢れるヒット曲。
サビの「カマカマカマカマカマ、カメーレーオーン」は、誰にでもなじみやすく覚えやすいフレーズなので、ヒットしたのだろう。

「It's A Miracle」こちらも軽いタッチの曲だが、間奏部の女性コーラスのシャウトは絶品。
もっと長く聞いていたいくらいだ。

「Black Money」ボーイジョージの魅力は、こういうソウルフルなモータウンソングにこそ現れる。
当時、ブルー・アイド・ソウル(青い目=白人のソウル・ミュージシャン)という言葉がはやったが、UKの代表はボーイ・ジョージだろう。
コーラスも迫力抜群。

「Changing Every Day」こちらもアダルトなロックともいえる名曲。(AORという言葉もこの頃はやった)
バンドとして考えると物足りないが、楽曲としては抜群なので、こういうタイプのサウンドはボーイの独壇場なのだろう。

「That's The Way (I'm Only Trying To Help You)」もうここまでくるとゴスペルシンガーと呼んでもいいのかもしれない。
エコー感溢れるボーカルの処理も教会の雰囲気を出しているんだろうし、ピアノだけの伴奏もボーイの声を引き立てている。
試聴する

「Church Of The Poison Mind」アップテンポでモータウンサウンドをPOPに仕上げた名曲。
涙声というか、とてもウェットな声色はアップテンポの曲でも心地よい。
こういう曲だとバンドでやっているということも表に出てくる。
でも、ドラムもベースもギターも控えめだ。

「Miss Me Blind」一番バンドらしいサウンド。
ただ、いかにもこの時代らしくドラムは軽めで、ギターはカッティング中心、ベースはややグルービン。
このアルバムでは聞けないが、この頃のライブ音源だとこの曲と「It's A Miracle」をメドレーで演奏するところがライブ後半の盛り上がりになっていた。
ライブでは間奏のソロ部分ももっと長く演ってたと思う。

「Mister Man」レゲエタッチの曲。
アルバムの中では少し影が薄いのは、前曲がすばらしかったせいか。

「Stormkeeper」こちらもちょっと影の薄い一曲。
80sらしいPOPだとは思うが、彼らの魅力はやはりソウルフルなナンバーに現れる。

「Victims」今でもディープサウンドのプレイリストを作るときには外せない一曲。
UKゴスペルサウンドの最高峰と言ってもいいかもしれない。
本場の哀愁とはまた違う、UKならではのウェット感がすばらしい。
また、ピアノ中心からバンドサウンドへの盛り上がる展開も、ベタベタながらひきつけられてしまう。
出入りでメリハリをつけるドラムやベースもすばらしい。
この一曲だけでもアルバムを買う価値あり。

カルト度 85% まずは80sコンピででも聞いて、次に廉価のベストアルバムで聞いて、それでも気に入った人はぜひ(おすすめです。損はさせません)

Colour By Numbers - Culture Club


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June 19, 2008

Duran Duran「Seven and the Ragged Tiger」

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前回Tears For Fearsで、久々に80s路線に向かったので、その延長である意味「地雷」かもしれないDuran Duranを。
なぜ「地雷」かというと、一般的にDuran Duranが知られているのはアイドル的なルックスや、MTV時代に乗っかったPVを交えてのヒット路線、そして12インチシングルの全盛時代による、シングル至上時代なので、アルバムとしての評価は難しい。
また、最近の懐古ブームや再結成ブームではどうしてもヒット曲中心の紹介のされ方になるから、このブログの読者もある程度「あぁ、Duran Duranかぁ」というイメージを持っているという想像がつく。
まぁたしかにそういう面も間違いじゃないが、アルバムの中には音楽的にもいい作品があるから、そこに興味を持ってもらえれば…
うーん、下手な言い訳はやめよう、私はDuran Duranも好きなのだ!!!
(そういえばibanezのスルーネックベースも昔持ってたよなぁ…)


「The Reflex」最初アルバムでこの曲を聞いたときは普通の印象だった。しかし、その後PVで見た時はその映像の派手さとアレンジの妙で私の中で名曲の扱いになった。
なのに、アルバムで聞くと…
この時代は12インチシングルというものが主流で、一つの曲でも様々なアレンジが施される。
ということは、アルバムで発表されたあとにアレンジされてくるのだから、どんどん洗練されていく。
また、MTV主導なので、アルバムは聞いていなくても曲は知っているという人も多い。
なので、アルバム収録曲はすごく不遇なのだ。
この局の話に戻ると、ギターのリフから始まる。
それはそれでかっこいいのだが、12インチやPVのアレンジは「タラララ…」というコーラスのフェードインから始まる。
これが高揚感を煽ってかっこいいのだ。
アルバージョンでは、この「タラララ…」というコーラスは、サビのバッキングで遠慮がちに流れるだけ。
残念だ。

「New Moon On Monday」この曲も「The Reflex」同様、PVのイメージが強い。
間奏部のSE的なものが、PVでは視覚的に生かされているからだ。
サビのフレーズを楽しそうに歌うジョンの顔が目に焼きついている。

「(I'm Looking For) Cracks In The Pavement」この曲はPVもシングルもない。
なので、アルバムで聞くときにホッと一息つける。
とはいえ、前2曲に比べ印象が弱い。
ちょっとアジアンテイストのフレーズがあちこちにちりばめられているところはJAPANの影響か。

「I Take The Dice」デビッド・ボウイの焼き直しのようなアレンジ…シンセの音作りやごちゃごちゃした感じが、悪い方に向いているパターン。
ドラムの薄っぺらさが拍車をかけている。

「Of Crime And Passion」これより前のアルバムのように、ギターをメインに据えたドライブ感のある作品。
もともとハードロック小僧だったアンディは、こういう路線を求めてただろうし、この後のユニット「The Power Station」を経て脱退することになったんだろう。

「Union Of The Snake」ヒットシングルではあるが、やはり映像無しの音だけだと魅力が半減する。
前アルバムまでのシングルヒットのような疾走感あるテンポの方が好きだったのだが…
音的に、ベースのグルーブ感や、ボーカルの粘っこさはいいのだが、シンセ(しかも音が軽い)が目立ちすぎて、ギターも殺されているし、ホーンのアクセントもシンセに消されている。
あと、ドラムの軽さは…

「Shadows On Your Side」じつはこのアルバムに入っている曲は、シングルになっている曲よりその他の曲のほうが面白かったりする。
この曲も、ギターアルペジオとブイブイ言わしてるベースが良い。

「Tiger Tiger」このアルバムを最初に聞いたときから、このラストの2曲がお気に入り。
どうせシンセをメインにするならこういうインストがいい。
しかも一番目立つのはベースで、そこにシンセとギターがいいバランスで絡んでいる感じ。
ドラムが弱いのは残念だが、この曲に関してはベースがそれを補って余りあるプレイを聞かせてくれるので気にならない。
今まではガチャガチャしていた過剰なアレンジも、ここでは程よい深みを与えてくれている。
でも多分、アイドル「Duran Duran」の好きな人はこの曲はパスするんだろうなぁ。

「The Seventh Stranger」前曲「Tiger Tiger」で作り上げた世界に歌を加えて完成させた作品。
前アルバムの「Save A Prayer」のヒットにあやかってこういう世界観の作品も作ったんだろうが、そういう思惑を超えて、このアルバムの肝となっている気がする。
この路線を突きつけたらJapanの「Tin Drum」のような作品も作れたんだろうが…アイドルであり続けようとしたんだろうなぁ…。

定番度 60% だけど、このアルバムでしか聞けない曲のほうが名曲だから、ベス盤でしか知らない人はぜひ一聴を(初期3枚セット販売なんかお得ですね)

Seven and the Ragged Tiger - Duran Duran LP/CD/MP3



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June 17, 2008

Tears For Fears「The Hurting」

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Coldplayの新作を聞いてから、そばらくそのアルバムばかり聞いているが、そうするとこのブログがすすまないので、周辺的なものを…と考えた末、80年代に音作りで空間的な広がりを表現し深い音世界を作っていたTears For Fearsを。

Tears For Fearsは最初はそんなに関心がなかったが、ラジオやテレビでヒット曲の数々を耳にすることはあった。
強く関心を持ったのは、「Sowing The Seeds Of Love」を聞いたときに、ジョン・レノンのテイストを感じ(というか、I Am the Walrus のアレンジ手法そのまま)、そのリスペクトぶりに一気に好きになったとき。
それから過去のアルバムも買い集めていくようになり、その音の世界に魅了された。
今回紹介するのは、彼らのデビューアルバム「The Hurting」


「Hurting」パーカションの試し打ちのような感じから徐々に音数が増えていき、シンセとギターがイントロを奏でだす。
デジタル特有の奥行きのある音世界、そこにローランド・オーザバルのこもった粘っこい歌い方がマッチして深い世界を作り出している。
途中の展開の劇的さも新人らしからぬ大胆なもので、

「Mad World 」デジタルビート+デジタルサウンドなので冷たい印象なのに、妙に惹きつけられるのはメロディセンスの良さか。
間奏などはとても無機質に感じるから、ローランドの歌の暖かみがその源かもしれない。

「Pale Shelter」アコギのアクセントが印象的。
デジテルとのバランスが上手い。
間奏以降のカート・スミスのベースプレイはなかなかグルーブしてて良い。

「Ideas as Opiates」ちょっとテンポを落とし、デジタルパーカッションとピアノにボーカルを乗せる静かなバラード。
パーカション無しのバラードでも通用する曲だと思うが…まぁ、このデジタルとの融合が彼らの深みを作り出しているし、このパターンを深めて次のアルバムのヒットにつながったから…。
後半のいろんな楽器がモザイクのように絡み合う感じは好き。

「Memories Fade」ローランドのボーカル力が魅力の曲。
今となってはバッキングが古いが(そりゃ80年代だもんなぁ)このすかすかな所にエコーで響かせる世界は定番だったよなぁ。

「Suffer the Children」 アルバムの中に置くとちょっと異質なメジャー調のエレクトロ・ポップ
彼らの1stシングルでもある。

「Watch Me Bleed」ちょっとアップテンポの曲だが、デジタルビートがディスコっぽいのもこの時代仕方ないかな。

「Change」シンセのアルペジオ、ファンキーなベース、ギターのアルペジオ。
様々な音が絡み合うサウンドコラージュのようなバッキングが素敵なヒット曲。
惜しむらくはデジタルドラムの安っぽさか…

「Prisoner」ちょっとダークな曲。
無機質感と不響感が味を出している

「Start of the Breakdown」静かな曲調に、ちょっと熱いボーカル。
余韻を残した少し不安感のある状態でのエンディング曲。

定番度 65% 80sコンピ盤などでこのバンドに興味があればどうぞ
(輸入盤が結構安くででてるから、この値段なら”買い”かもね)

The Hurting - Tears For Fears CD/MP3


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June 16, 2008

Coldplay「Viva La Vida or Death And All His Friends」

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Coldplayの新譜、早速入手して聴きました。
最近、これまでの3枚もよく聞いてるんで感じますが、徐々に荘厳さを増してきて、それがColdplay節を作っていてるけど、このまま進むとバンドらしさが薄れてくるんじゃないかなと…。
で、この新作はちょっと荘厳さに足踏みをさせて…いるようにも聞こえるけど、ストリングスの比重が高かったり、ピアノバラードでもそのまま終わらず盛り上げていったりっと、ちょっと手を入れすぎてるんじゃないかと言う感じがある。
まぁ、「X&Y」も最初は違和感があったけど、聴きこむほどに気に入ってきたから、そういう魅力を持ったバンドと言えるのかもしれない。

前作までの成功で、ほっといてもある程度の売上は記録するだろうけど、「今までのほうが良い」「ちょっと苦手」というひとも多いかもしれない。

まぁ、成功してるバンドに対する期待値はかなりプレッシャーになるでしょうからね。

私は、「Viva La Vida」「Violet Hill」がすでにお気に入りなので、あとはバラード系が聴きこむうちに好きになるかどうか…ですね。

「Life In Technicolor」シンセがフェードインしてくる。
ギターアルペジオのリフが加わり、やがてアコギのストローク、ベースのフィルイン、ドラム、エレキギターと徐々に加わって、これから始まる新しい音の世界へいざなう…

「Cemeteries Of London」ピアノの弾き語り風だが、最初から奥の方でドラムのリズムが響いており、深い深い音世界を作っている。
やがてバンドが加わりちょっとマイナーな世界観をつくりだす。
前アルバム(X&Y)よりは、同じような曲調のものでも、少し力が抜けた感じ(いい意味で)

「Lost!」ちょっと地味に感じるのは、クリスのボーカルが淡々としすぎているせいなのか…
バッキングも前アルバムほど荘厳になりすぎず、でもしっかり音の奥行きは感じる深いアレンジで。
前アルバムもそうだったけど、こういう曲は聴きこむほどに好きになって来るんだろうなと。

「42」ピアノバラード…あまりにもベタなバラード。
と思いきや、曲の中ごろでちょっとノイジーなギター中心のバンドサウンドが加わる。
彼らのデビューは、デジタル志向に変わったRadioheadファンを、初期のRadiohead的な音楽で取り込んだ形だったのだが、Coldplayのサウンド自体がどんどんRadioheadをフォローしている気がする。

「Lovers In Japan/Reign Of Love」Japanをどうイメージしているのかわからないが、ちょっとだけチャイニーズっぽいエッセンスの入ったU2って感じ。
ドラム・ベースのリズムに対して、半分ほどのテンポで歌うところがU2ライクかな。
まぁ、プロデュースがそちらの人脈だから…
後半はピアノバラード。

「Yes」イントロはちょっとアップテンポだけど、ボーカルが入るといつものもったりしたテンポに引きずり込む。
ちょっと、今までとは違った作風で、たとえるなら耽美派のBowieやJapanといったところか。
最初は突っつきにくかったが、聴きこむと気に入ってくる不思議な曲。
ある意味裏切りであり、ある意味新境地ってことか。

「Viva La Vida」このアルバムのハイライト2曲、その一曲目。
ストリングス系の跳ねるようなリズムと、粘っこいシングルトーンの組み合わせ。
そこに静かに声を張ったクリスのボーカル。
ドラムは控えめにバス(ロータム?)だけでリズムを刻み、サビのところだけ音数を増やして盛り上げる。
シンバル系の音もデジタル処理で深く響かせてるし、ベースも目立たないのに音圧だけはしっかりとキープしてる。
最後の楽器がブレイクしてストリングスだけに鳴ったときにわかる、それまでの音の深さ。
この曲だけで、このアルバムも傑作だと言えるんじゃないだろうか。

「Violet Hill」ピアノバラードと歪んだギターのおかずの入り具合、これも安心できるColdplayの世界。
今までと変わったことも歓迎だが、”らしいよな”って言える曲があるのもうれしい。

「Strawberry Swing」力の入った2曲に続いて、ちょっと軽いタッチ。
他の曲でもそうだけど、リズム隊があまり目立たず、ストリングスのアタックを強めにしてリズムを強調している感じが多い。
ドラムの迫力とは違うんだけど、この音圧が結構心地よくて、音の深みにつながってる感じ。
ライブで、どういう風に処理するかが楽しみ。

「Death And All His Friends」最後を飾る、静かなピアノ中心のバラード。

定番度 ?% 80%以上は間違いないけど、まだ未知数。

Viva La Vida or Death And All His Friends - Coldplay MP3


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June 15, 2008

Oasis「Be Here Now」

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90年代の後半、それまで90年代ものを聞かなかった私がPrimal ScreamやBlurを聞くようになっても、しばらくはOasisを避けていた。
すでに、あまりにもビッグ・ネームすぎて、あえてアルバムを買おうとまでしなかったからだ。
しかし、ラジオなどから流れる音は当然聞いている。
それがOasisだと意識することはなくても。

で、そんな私がOasisを聞いてみようと思ったのは、このアルバムに入っている「Stand By Me」を聞いてから。
ジョン・レノンの同名の曲(オリジナルはジョンじゃないけど)を作るってのはかなり勇気がいることだろうけど、結構ROCKに仕上がっていて、耳に残った。
それに前後して聞いた、シングルのカップリングで「I Am The Walrus」をカバーしてるのを気に入ったこともあるけどね。


「D'You Know What I Mean? 」曲自身はシンプルなミドルロック。
ただ、SEっぽく入れるギターだとか、妙に音をぼかしたベースだとかがちょっとしんどさを出している。
これが他のバンドならそう気にもならないんだろうけど、そこがOasisの辛いところ。

「My Big Mouth」かなり歪んだギターから始まる、ヘビー・POPナンバー。
昔はあまり耳に残らなかったが、今聞くとなかなかシンプルでいいかもしれない。

「Magic Pie」いい曲なんだろうけど、なんか楽器の音がガチャガチャして…聴きづらい。

「Stand By Me」ギターのフィードバックから入り、ギターストロークで始まり、ギターソロがイントロを奏でる。
見事なギターロックのスタイルが、素直に聞こえてくる。
ちょっとストリングスの入り方がしつこいが、その辺はBeatlesへのリスペクトなんだろう。

「I Hope, I Think, I Know 」前曲でねばっこく聞かせた後のシンプルなRock'n Rollは気持ちいい。

「The Girl In The Dirty Shirt」中後期のBeatlesのようなひねったコード使いをしようとしているんだろうが、歌メロになると単純で…

「Fade In-Out」ちょっとブルージーなギターリフ、アコギもいい具合に入ってるし、このアルバムの中では音がシンプルで聴きやすい。
徐々に音が増えて乱雑になるところはちょっと残念だが、ZepのⅢあたりに通じる感じで、私は好きだ。

「Don't Go Away」ベタと言えばあまりにもベタなイントロギターソロ。
ひねりも何もない進行・展開…
でも、それがぴたりとはまって珠玉のバラードを作っている。
まぁ、万人受けのいいバンドと言うことで。

「Be Here Now」ヒット曲2曲にはさまれた、ちょっと不幸な曲。
悪くはないけど、少々インパクトに欠ける。
まぁ、いろんな雰囲気の曲を混ぜるためにこういうのも作ったんだろうけどね。

「All Around The World」ストリングスを多用した、Beatlesを目指したバラード。
エンディングに向かう盛り上がりは、「Hey Jude」のそれか…
まるでラストの曲のような…

「It's Gettin' Better (Man!!)」前曲があれだけ盛り上げて終わったんだから、こいつはアンコール的な位置づけか。
しかし、冗長すぎる。

「All Around The World (Reprise)」雰囲気を出したかったのはわかるんですが…その前がダラダラと長すぎた上に、こいつもダラダラとインストで引っ張るのは、ねぇ。
もしかしたらこういう演出をしたくて、「All Around The World」のあとに「It's Gettin' Better (Man!!)」を入れたんじゃないかと…素直に「All Around The World」で終わってたほうが、すっきりしてもっとこのアルバムの評価が上がったんじゃないかと。

まあ、前作があまりにも売れたから、一気にBeatlesの「サージェント・ペッパーズ~」みたいな凝ったことして、みんなの度肝を抜こうとしたんだろうけど。
ちょっとごちゃごちゃしすぎて残念。
でも、いい曲もいっぱいあるから、失敗作だとは思わない。

定番度 60%  ベスト盤にはこのアルバムの曲が選ばれないから、結構重要なアルバムかも。

Be Here Now - Oasis CD/MP3


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June 14, 2008

Coldplay「Parachutes」

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今、テレビで抜群にかっこいいCMがある。
iPodとColdplayがコラボしたものだ。
ドラムの入り方がしびれる。
私は基本的に反MAC派だが、こういうセンスには脱帽だ。


この曲の入った新譜ももうすぐ発売だが、その前に旧作のレビューを。


Coldplayをいいと思ったのはCDショップで2ndの「A Rush of Blood to the Head」を試聴盤で聞いてからだから、2002年位だろうか。
そのあとでこの1stアルバムを聞いてから、結構聞いたことがある曲が並んでいることに驚いた。
そのサウンドがUKの若いバンドだと思っていなかったからだ。
まぁ、最初の3曲だけ聞いたら、ラテン顔のひげ面のおっさんがスーツ来てラスベガスで歌ってってもおかしくないというか(それは言いすぎだが)そんな印象を持っていた。
2nd以降を聞いてからこのアルバムを聞くと、なるほどまだ若い(というか2ndの円熟味が半端じゃないから)

いまや2000年代を代表するバンドだが、さすがに非凡だ。

「Don't Panic」落ち着いた渋いボーカル、軽快なギター…今思えば、メロディックないかにもUKらしいPOPなサウンドだと思えるが、ラジオなどで繰り返しかかっていたのを聴いていたときは古いAORか、その焼き直しだと思っていた。

「Shiver」きらびやかなギターイントロ、裏声も駆使した大人しいボーカル、ベースやドラムも抑え目で堅実なプレイをしている。
今のColdplayからすると軽く感じるが、展開の仕方や盛り上げ方なども含めて、スタイルが確立されている。
余韻たっぷりの終わり方もうまい。

「Spies」少しマイナーな曲調で、アコギもうまく生かしながらドラマチックに展開していく。
ただ、「Don't Panic」からずっとこの曲調が続くので、少し面白みにかけてくる。

「Sparks」ベースがメインを取り、今までとテンポが変わりスローになった。
ギターは深いところで鳴らし、ピアノとアコギを表のアクセントにしているところが、ささやくようなクリス・マーティンのボーカルとマッチしている。

「Yellow」彼らの最初のヒット曲。
初期Radioheadを思わせる、ギターバラード。
ひねりのない、ストレートな、いかにもUKという…
ただ、ソングライティングの巧さとクリスのボーカルが、他のバンドとは一味違うものを醸し出している。

「Trouble」ピアノとベースのイントロが印象的なバラード。
ピアノ弾き語りスタイルからバンドが加わる盛り上がり、ブレークを取り入れるメリハリ。
1stアルバムにしてすでに渋さ全開。

「Parachutes」アコースティックバラード。
アルバムタイトル曲でありながら、1分弱の小曲

「High Speed」90年代UKを思わせるドラミング、グルービング感のあるベースプレイ、シングルトーン中心のギターリフ。
もしかしたらZepのサウンドを2000年代に再現したらこういう感じになるんじゃないかと…
私だけかな、そんなこと思うの。
(まぁボーカルは全然違うけどね)

「We Never Change」アコースティックなバラードから始まり、ベースとドラムが加わる。
控えめながら印象的なエレキギターが音に厚みを加える。
静かに…とても静かに曲は進むのに、とても奥行きを感じるのはベースの音圧がいい具合に効いているからか。
こういう奥行きのある空間作りは、次作以降のアルバムで昇華されていく。

「Everything's Not Lost」ラストを締めるピアノバラード。
クリスはピアノ弾き語りだけでもそこそこのサウンドが作れるだろう。
しかし、それをさらに深いものに仕上げるギターの使い方が絶妙だし、ベースもさりげなくグルーブ感を醸し出している。
基本的には静なのだが、その中に少し加わる動の部分が心に響く。

「Life Is for Living 」シークレットトラック

定番度 90% 近々新譜が出るが、そのついでにどうぞ。

Parachutes - Coldplay CD/MP3


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June 12, 2008

The Police「Outlandos d'Amour」

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「Outlandos d'Amour」はThe Policeのファーストアルバム。
時代的にThe JAMやCrashなどと一緒にパンクムーブメントの新人として扱われていたが、この2バンドもそうであったようにPoliceもただのムーブメントバンドではなく、初期から個性を確立していた。
レゲエを取り込みながら、サビになるとロックするというのが基本パターン。

Policeを聴きだしたのは2枚目の「Message in a Bottle」をラジオで聴いてからで、このアルバムはかなり後になってから。
しかし、先にライブで最初の3曲や「Can't Stand Losing You」を聴いていたので、曲のなじみは深い。
ただ、どうしてもライブだとテンポが速く疾走感が増すので、このスタジオアルバムで聞くと少し物足りない。

「Next to You」ポリスの幕開けを飾る一曲。
シンプルなギターリフながら、ソロやソロ後は違う雰囲気のリフを持ち出すあたりや、ドラムも単純な8ビートではなくかなりシンコペうあフィルインを多用しているところなど、やはり並みの新人じゃない。
もっとも、バンドとしては新人ぽく現れたが、面子はそれぞれ経験充分だから当たり前か。
発売された時にリアルタイムで聴いていたら違う印象を持ったかもしれないが、今聞くとやはりただのパンクムーブメントに乗ったバンドではない。

「So Lonely」レゲエ・スカを取り入れるのは、当時のムーブメントでは珍しくはないのだろうが、ポリスがやると一味も二味も違う。
リズムも強弱をつけてるし、後半になるに連れて疾走感のあるサウンドに変化させているし。

「Roxanne」バンド解散までライブで重要な位置を占める代表的なナンバー。
このアルバムではちょっとミドルテンポだが、スティングの哀愁味ある歌い方が絶品。
バッキングもシンプルで派手なことをしていないのに、これで3ピースかと思うほど深い。

「Peanuts」レゲエの「Hole in My Life」をはさんで、疾走感のある「Peanuts」
結構、この曲が好きだったりする。
アンディがギターを弾きまくっているのもいい。

「Can't Stand Losing You」基本はレゲエ調なんだけど、サビになるとロックしている。
それがポリススタイルなんだろうな。
この曲もライブで本領発揮する。

「Truth Hits Everybody」「Born in the 50's」とちょっとハード目の曲が続く。
こういう曲でも乱暴な仕上がりにならないところは、彼らのセンスのよさだろうね。

「Be My Girl - Sally」ちょっとおしゃれなPOPナンバー

「Masoko Tanga」ポリスの歴史の中でも異色な作品。
エスニック要素といっていいんだろうか。

定番度 60% 初期の曲はライブ盤で聞くほうがかっこいい。

Outlandos d'Amour - The Police CD/MP3



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June 11, 2008

Led Zeppelin「Presence」

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このアルバムを聴いたのはZepの中でも結構後のほうだったと思う。
最初に手にしたアルバムは「Physical Graffiti」だったし、友人に借りたのは「Houses Of The Holy」だった(ジャケットが印象的だったから間違いない)
それは中坊の頃だったし、その後高校くらいに買ってたのはだったはず。
で、先に書いたとおり発売と同時に買ったのが「In Through The Out Door」が1979年だから16歳のとき…
うーん、だとするとこのアルバムも高校の時には買ってたってことだよなぁ…
そのころは「Achilles Last Stand」しか聴いてなかったのかもしれない。
他の曲の印象があまりないんだよねぇ。
大学でブルースバンドやりだしてから「Tea for One」はよく聴くようになったけどね。

アルバムジャケットが、いままでのZepのものと比べて俗っぽいと言うか、あまり好きじゃない。
これが他のプログレバンドならわかるイメージなんだけどね。
同じ神秘的でも、SFチックなものじゃなくて中世的なものの方が似合うからねぇ。


「Achilles Last Stand」フェードインしてくる印象的なギターアルペジオ、スネア一発でヘビーなサウンドに引きずり込むドラム、音数は少なくともうねりまくるグルーブベース。
Zepのアルバム一曲目は、リフ中心のヘビーサウンドがお似合いだ。
ボンゾのドラムはいつもより細かく、重さより疾走感中心。
ジミーのギターもブリッジ部で左右ユニゾンで味を出す。
ギターソロになるといつものジミー節だけど、バッキングは単調ではなく次々と表情を変えて展開していく。
Zepのプログレッシブ・ロックな面がわかりやすく現れた曲じゃないだろうか。

「For Your Life」ヘビーなリフのスローナンバー。
単純な4ビートに聞こえるが、ドラムのスネアは結構シャッフルのノリで入ったりして、微妙にファンキーなイメージが生まれる。
Zep後期の円熟の味

「Royal Orleans」こちらは完全なファンキーノリ。
でも、こんなに重たい16ビートは他にはないかも。

「Nobody's Fault but Mine」ペイジ&プラントの中東音楽好きが垣間見える作品。(といってもリフだけだけど)
緊張感ブレイクの使い方が見事。

「Candy Store Rock」タイトルだと軽そうな曲に思えるが、なかなか重い。

「Hots on for Nowhere」これもファンキーテイストのナンバー。
別に嫌いではないのだが、これだけこういう曲調を集められると…
ジミー主導でやりたいことをやったという話があるが、そういうことなのかもしれない。
まさに、この曲の邦題「何処へ」って感じだ。


「Tea for One」ギターのリフが重ねられ、ヘビーなドラムがその重石役になるも、何となく軽い雰囲気…最後の曲まで、と思った瞬間急に曲調が変わり、ヘビーブルースになる。
「Tea for Two」という素敵なスタンダードナンバーがあるが、こちらはじっくりとブルーに「ひとりでお茶を」だ。
「Achilles Last Stand」を除いて、軽いノリで歌わされてきたロバートも本領を発揮してるし、ジミーのギターも泣きまくっている。
今までの不満も許してしまう、Zepブルース・ベスト3に入る名曲だと断言してしまおう。

定番度 70% いい作品なのは間違いない。1曲目とラストの曲はね。

Presence - Led Zeppelin LP/CD/MP3


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June 10, 2008

新譜ラッシュ

お得な情報になるかもしれません。
私のここ数年一番聴いているかもしれないSigur Rosの新譜が今月末に発売されるのですが、amazonでは輸入盤がお得な価格で予約受付してます。
UKやUSAでないアイスランドのアーチストなんで、流通価格が違うんでしょうかね。

オフィシャルサイトで新曲が聴けますが、なかなか不思議な曲で1回目は戸惑いますが2回3回と聴くうちに頭に残るという…

PVもやばいです。(ひとりでこっそり見ましょう)


もし、何らかの規制で見られなくなってましたら、こちらのスライドショーバージョンで

もし、興味があれば買ってみてください。
上のジャケ写のところから購入できます。
よければ、youtubeで他の曲もお試しください


今なら輸入盤2枚買うとさらに10%オフのキャンペーンやってますから、左の方にある検索パーツ使ってもう一枚ご一緒に。

他にもこの夏は好きなアーチストの新譜ラッシュ。

あぁ、悩みどころだ

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June 09, 2008

Led Zeppelin「In Through the Out Door」

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「In Through the Out Door」はZepのアルバムで最初に発売と同時にLPを買った作品。
ジャケットが紙に包まれていて、6種類あるジャケットのどれがあたるかわからないという…その当時発売された雑誌に全種類がのっており、6人の視点で6種類あることや、その6人の配置などが知らされて感心したものだ(さすがヒプノシス)
また、ジャケットは表裏で二人分あるのだが、表用(筆でなぞったような効果あり)と裏用で、同じ視点でもちょっと違いがある。(紙に火をつける前と後)
一番よく分かるのは、カウンターからの視点で、帽子の男を真正面から見てる構図のやつ。
まぁ、見比べてみてください。
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今回発売される紙ジャケ高音質シリーズを全部買うと、この全種類のジャケ写がもらえるらしい。(ジャケット特典

ただ、そういう話題とは別に音の方はちょっと期待と違ったというか、いままでのZepとは明らかに違う作風だった。
まだ若かった私は、前作の「Achilles Last Stand 」のようなドラマチックでヘビーな作品が好みだったので、LPのB面ばかり聞いていた。

そういう意味ではよく針を落としたレコードだったが、CD時代になって全作品をまとめて揃えてからはあまり聞くことはなかった気がする。
考えてみれば他のアルバムは全部一曲目にバッチリハートをつかむ名曲が用意されているしねぇ。

「In The Evening」中東風のイントロからヘビーなリフへ。
ロバート・プラントのボーカルはちょっと抑え目(というか少し衰えていると言うか)
ジミー・ペイジのギターは張り切っているが、他のメンバーがちょっと物足りない・・・
これは今までのページ中心のアルバムでは押さえ気味だったペイジが、このアルバムはジョン・ポール・ジョーンズ中心のプロデュースということで、プレイに専念して生き生きしてるからかもしれない。

「South Bound Saurez」カントリーというか、パブ・ロックというか、ピアノが軽いノリを作っているが、いかんせんロバートのボーカルに力が入っているのと、ジミーのギターソロがギンギンのディストーションサウンドなんで、妙な違和感を与える。
しかし、違う見方をすればどんな曲調でもこうしてZepサウンドになってしまうという…

「Fool in the Rain」これも軽いノリ…の雰囲気だが、ボンゾのドラムは過去のアルバムのように重たい(笑)
リフの中心がピアノなので軽く感じるだけで、ギターとベース中心にしたらきっとカシミールのような重いサウンドになったかもしれない。
でも、こういうふうに今までと違う雰囲気作りがこのアルバムの目指すものだったんだろう。(だからこのアルバムを否定する人も多いんだろうね)

「Hot Dog」ホンキートンクナンバー。このアルバム中一番Zepらしくない曲だが、じつはこの曲が唯一ジミー主導の作品。
Zep解散後、ジミーやロバートは古いブルースマンのコンピアルバムに参加したりしているから、こういうノリは嫌いじゃないんだろうね。

「Carouselambra」ジョン・ポール・ジョーンズのシンセがリフの中心で、ベースラインも素敵なナンバー。
曲構成もドラマチックで、プログレを思わせる。
このアルバムが発売された頃、よくFMにリクエストしたが長い曲なのでかけてもらえなかった。
しかし、バイトしてた喫茶店から有線にリクエストしてかけてもらっていたという…
また、このころ現役でバンドやってたから、このファンキーなノリのベースが目標だった。
さすがにバンドにこの曲をレパートリーにしようとは言えなかったが…

「All My Love」最初はとまどった。
Zepがこんなラブ・バラード?、と。
しかし、前曲 「Carouselambra」から次曲の「I'm Gonna Crawl」へと続く、LPのB面全部で聞くとハードから甘くなって、最後に渋く決めるという流れが心地よくなってきた。
逆に言うと、この曲が「Carouselambra」と「I'm Gonna Crawl」をさらに生かしているという。
でも、人生いろいろ経験した今の私には、かえってこういうベタなラブソングが心地よかったりする。

「I'm Gonna Crawl」Zepはブルースがいい。
そして、アルバムラストを飾るのはヘビーなブルースがいい。
そういう点から行くとこの曲はちょっとものたりない。
しかし、ボンゾの急死でこの曲がZep最後の曲になってしまった。(次のアルバム「Coda」はアウトテイク集)
そんなエッセンスが加わると、ヘビーではないゆえに、このブルースくらいの哀愁度がとても響いてくる。
ジミーの泣きのギターは、こういうブルースで生きてくる。
 
定番度 60% 先に他のアルバムを聞いてからでいいです。
   
In Through the Out Door - Led Zeppelin LP/CD/MP3


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June 08, 2008

Led Zeppelin「Four Symbols」

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ネットのCDショップを眺めてたら、Zepの全アルバムが紙ジャケでしかも高音質(SHM-CD)で再発されるというニュースがあった。
すでに、予約オーダーでは各アルバムが上位を占めてる。
一昔前、紙ジャケシリーズで発売された時に、一気に全アルバムを大人買いした。
なので…今回買うことはないと思うが…どのくらい音質が変わったのか気になるところだ。

紹介するのはLed Zeppelinの4枚目。
もっとはやく紹介しても良さそうなアルバムだが…私が天邪鬼なんだろう。

アルバムジャケットには、Zepの名前もアルバム名も記載されていない、イラストだけ。
メンバー4人それぞれをあらわす模様が4つ、スリーブに印刷されているので「フォー・シンボルズ」と呼んでいた。
Led_zeppelin_lyrics

最近は単純に「Led Zeppelin Ⅳ」と呼ばれているようだ。
(今までがⅡ・Ⅲだったからね)

LPでは内ジャケに使われていたイラストも神秘的で結構好き。Rockdayzep4


「Black Dog」ギターの試し弾きのようなイントロ、続いてロバート・プラントのシャウト独唱、ギター・ベース・ドラムでメインリフ、ブレイクしてまたシャウト…このメリハリは最高。
ボンゾのドラミングも、ハットを細かく刻むような忙しいものじゃなく、(ギターやベースに比べて)ゆったりとしたリズムなのに、ちょっとした突っ込みや裏打ちで複雑なリズムを作るという…
ギターリフにしてもそんなに複雑なことをやってない。
なのに、この曲をコピーしようとしてもこのノリがでない。
Zepの凄さは、テクニックに基づくものじゃなく、このノリ・グルーブなんだよなぁ。
もちろん、プラントのボーカルが真似できるもんじゃないから、いくらコピーバンド目指しても無理なんだけどね。

「Rock And Roll」こちらは前曲に比べるとまだノリノリでごまかせるというか…
シンプルなギターリフ、シンプルなドラム(でもこの重さを出すのは中々至難の業)ベースもよくあるパターン。
でもやっぱこのボーカルはコピーできんよな。

「The Battle Of Evermore」前2曲と次曲が有名すぎるせいであまり評価されないかわいそうな曲。
マンドリンの響き、掛け合いをするボーカル。
中世時代的なアコースティックの雰囲気が楽しめる。

「Stairway To Heaven」解説不要の名曲。
世間的には有名だし高評価だし、私も若い頃はこの曲が一番だと思ってた。
しかし、天邪鬼なせいかもしれないが、Zepの本領はブルースナンバーだと思うようになってから、有名すぎるこの曲は好きな順位が下がっていった…
でも、ギター持つとこのアルペジオは弾いちゃうんだよな。

「Misty Mountain Hop」あまりに劇的でメロディックな面に対して、渋いグルーブから始まるB面。
この曲はボンゾのドラムグルーブとプラントのボーカルが凄い。
ギター・ベース・ピアノのリフもいいが、この曲では脇役。

「Four Sticks」もう、この曲の肝はボンゾのドラム。
この変拍子のこなし方といったら、巧いの一言。
これでグルーブ感も損なわないんだから。
若い頃はこのB面はあまりは針を落とさなかったけど、CD時代になって再評価することになった。

「Going To California」このアルバム唯一のアコースティックトラッドナンバー。
前曲の緊張感からホッと開放され、次曲へのワンステップとなるから、配置としても抜群。
でも、曲単体としては、このアルバムの中にあるとどうしても脇役になっちゃう損な曲。

「When The Levee Breaks」いきなりの重たいドラム、ギターとベースの重たいリフ、ブルースハープのアドリブ…アルバム最後にして、ヘビー・ブルースを堪能できる名曲。
このドラムの音の深さは絶品。
この時代だから当然デジタル処理は行われていないと思うから、録音の仕方で醸し出しているものだろう。
今だと、このアルバムで一番すきなのはこの曲だと言える。

定番度 95% Zepはベストじゃなく、全部そろえるべきでしょう。

Four Symbols(Led ZeppelinⅣ) - Led Zeppelin LP/CD/MP3


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June 07, 2008

Enigma「Le Roi Est Mort Vive Le Roi」

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David Bowieのドイツ3部作(Lodgerはまだだけど)を紹介したらKraftwerkが聴きたくなり、Kraftwerkを続けて聴いていたらEnigmaにたどり着いた。
すでに最初の2枚(MCMXC A.D. The Cross Of Changes)と最新の2枚(Voyageur A Posteriori )は紹介済みで、今回は3rdアルバム。

Return To Innocence」から音源を買い始めたんだけど、発売とリアルタイムで買ったのはこのアルバムが最初。
リアルタイムで買う場合は大抵すでにそのバンド(ユニット)を知っている、あるいは気に入っている状態なんで、期待して買うことが多い。
まったく変化して驚かせるものは(Primal ScreamとかRadioheadとか)は最初とまどうが、何度か聴いているうちに気に入ってくるものが多い。
逆に、以前のものと同じ路線のものは、最初は安心して聞けるが刺激が少ないためにすぐに聴かなくなってくる。
えてしてそういうアルバムは前作を越えていない。

このEnigmaの「Le Roi Est Mort Vive Le Roi」はその後者で、前2作の焼き直しというイメージで刺激がなかった。
懐かしいなという感覚を呼び覚まされると、その前2作をプレーヤーに入れてそちらを繰り返し聴いてしまう。

今回久々に聴いてみたが…あいかわらずひっかかりはなく素直に聞けるだけで…仕事のBGMには最適だ。

「Le Roi Est Mort Vive Le Roi」おなじみのテーマ「Voice Of Enigma」から始まる。

「Morphing Thru Time」1stアルバムを思わせるグレゴリア聖歌風、2ndアルバムを思わせるエスニックメロディ、これまでのヒット要素を組み合わせて、さらにシャウト系のボーカルを絡ませている。
バッキングは静かに深く、奥行きのある音作り。
ごった煮の感じでインパクトには欠けるが及第点だ。


「Third Of Its Kind」前曲からそのまま流れて、ささやきで終わる。

「Beyond The Invisible」これも前曲から続いているが、明確に曲調が変わる。
ビートはデジタル風だが、音はアナログだろうか…あるいはサンプリングか。
バッキングも抑え目で、ミニマルのコーラスを軸にして、シャウト系のボーカルを目立たせている。
全体的に圧倒感のある序盤のハイライト。


「Why」一転して、スカスカのデジタルビートとシンプルなシンセ。
ボーカルも静かなところとサビのシャウトでメリハリを付け、「why?」という叫びを際立たせている。


「Shadows In Silence」エスニックなパーカッションにシンセのテーマ。
少しエスニックなコーラスも入るが、基本はインストナンバー。
これまでの前半が大げさだったのでクールダウンのナンバー。

「Child In Us」ヒット曲「Return To Innocence」からディファングの台湾民謡を外して「Sadness」のグレゴリアンを加えたような作品。
いい曲なんだけど…今までのものを越えられない。
焼き直しの感じが否めない。

「TNT For The Brain」前2曲でゆったりとさせた後、少し細かいデジタルビートと、マイナーなバッキング。
この曲だけだとそうでもないんだが、流れの中にあるとピンと緊迫感がよみがえってきて、聞くものを惹きつける。

「Almost Full Moon」ブリッジ的な小作品。
途中のピアノがきれい。

「Roundabout」後半のハイライト。
作風は前面に出たデジタルビートと、エスニックなコーラス、静かなボーカル、深いシンセと、このアルバムの基本路線。
ビートの出入りがメリハリをつけて、いい感じ。

「Prism Of Life」ビートがオフになり、女性のささやきとシンセをバックにピアノの旋律。
ビートがオンになり、グレゴリアンとエスニック…
この組み合わせがこのアルバムのテーマだったんだろうが、最初に書いたようにインパクトに欠ける。
「今までにないもの」という驚きがなくなってしまった。
ある意味、こういうスタイルがEnigmaスタンダードとして他と一線をひく存在で確立されたんだろう。

「Odyssey Of The Mind」余韻を残し、「Voice Of Enigma」のテーマとささやきで終わっていく、いつもの幕引き。

カルト度 70%  このアルバムだけで買うのはコレクターだけかな(トリロジーで初期3枚まとめて買うならお得)


Le Roi Est Mort Vive Le Roi - Enigma CD/MP3


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June 06, 2008

Kraftwerk「Trans Europe Express」

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クラフトワークを知ったのは、テレビCMで「Showroom Dummies」を聞いたのが最初。
しかし、そのころはそれがクラフトワークと知っていたのではなく、印象的な曲だとして。
その後、江口寿氏の漫画「すすめパイレーツ」の扉絵などに、YMOやクラウス・ノミと一緒に、「The Man-Machine」のデザインがパロられて興味をもち、レンタルで聞くようになった。
その後、アルバムを買ったのはやはり「Showroom Dummies」に惹かれてこのアルバムだった。
A面はお目当ての「Showroom Dummies」を中心に懐かしい感じで聞いたが、B面を聞いてぶっ飛んだ。
無機質なのに、情景が浮かぶ。
列車をあらわす機械的な音なのに、その背後に目くるめく風景が現れるのだ。
テクノと言うジャンルを超えた名盤。

「Europe Endless」電子音のミニマル、徐々に音数が増えていきメインテーマとボーカルが加わる。
これから始まる長い旅を予感させる、出発あるいは夜明けのイメージ。
いまでこそチープに感じるが、ボコーダーのコーラスは衝撃的だった。

「Hall Of Mirrors」最初は明るい曲かと思いきや、メインテーマが始まると一気に陰の世界へ。
デビッド・ボウイのドイツ3部作につながるような、東欧の退廃的な雰囲気。
ドイツ語のボーカルも、聴きなれない異質さが雰囲気を作っているし、革靴(軍靴?)のような響きも秀逸。

「Showroom Dummies」イントロのメロディだけで、もう耳について離れない。
しゃべるはずのないマネキン(Showroom Dummies)が、機械的にしゃべっている世界。
表面はソフトなナイロンなのに、中にびっしり機械が詰まっていて、夜な夜な動き出す…不気味なはずなのに、この哀愁のメロディが惹きつける。

「Trans-Europe Express[TEE part 1] 」ここから最後までは組曲風の作品。
線路のきしむ音、スピードが上がっていくような盛り上がる音の重なり、だんだん近づき遠のいていく警笛(もちろんドップラー効果つき)、そして繰り返される無機質名「Trans-Europe Express」という声。
ただ、これだけなのだ。
ただこれだけなのに、ちょっとしたニュアンスの変化でヨーロッパのいろんな土地を駆け抜けている感じが出ている。

「Metal On Metal [TEE part 2]」曲は途切れずに、線路の音でつながったまま。
工業地帯だろうか、機械のミニマルな作業音が続く。
そして、最終駅までの旅が終わる

「Franz Schubert」列車での旅は終わったが、まだ余韻に浸っている感じ。
音の揺らぎが、無機質なはずなのに妙に安心感を与えてくれる。
エレクトリック・ヒーリングの元祖かもしれない。

「Endless Endless」前曲から途切れないまま、エンドロール的なボーカルが入る。
終わりであり、終わりなき(endless)世界であり…

定番度 60% テクノの歴史として。またテクノを離れても歴史的名盤として

Trans Europe Express - Kraftwerk


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June 01, 2008

Mike Oldfield「Tubular Bells」

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最初に聞いたのはエクソシストのテーマとして。
だから「Tubular Bells」というタイトルはその曲のことだと思っていた。
その後、雑誌などの記事で、逆に「Tubular Bells」の一部がエクソシストで使われたのだと判明。
かといって、すぐにLPを買うほどの興味ではなかった。

それがCDの時代になって、ふっと衝動買いしてみた。
そして聴いてみてビックリ。
全編、そのテーマのような雰囲気で進むと思っていたからだ。
初めて「Part One」を全部聞いたときは、呆然としていた気がする。

後から知った情報で「バージンレコードの第一号作品」であるとか、2000回以上のオーバーダビングで作られたとか、うんちくはいろいろあるが、音を聞いてしまえばそんなことはどうでもよろしい。

「Part One」不安を煽るようなピアノの旋律。
ミニマルに繰り返されるその旋律に、深い深いところで低音のシンセベースがかぶっていく。
徐々に主旋律となるテーマが木管系のシンセで奏でられ、さらにギターやマンドリンのフレーズがかぶさっていく。
映画エクソシストで使われたのはこの序盤の部分だけで、作品「Tubular Bells」としては、この後一気に明るい展開になり、不安な旋律もいつしか消え、様々なテーマが現れは消えしながら展開されていく。
長い曲だが退屈することはなく、テーマや楽器の絡みは聞くものをひきつけていく。

中盤からギター中心のハードな展開になり、これはやはりシンフォニックではなくロックなんだと。
プログレッシブな、ロックらしくないロック。
いや、もうカテゴリーなんかどうでも良いか(笑)

次にやってくるのはアコースティクな世界。
そして、ベース・シンセベースのフレーズ以外が掻き消え、クライマックスへと突入する。
ここから、ひとつずつ楽器が加わり、その楽器名が宣される。
同じフレーズを奏でているのに、楽器によって趣が違う。
気分が高揚するのを禁じえない。
最後に「Tubular Bells」の声と共に鐘が高らかに鳴らされ、コーラスと各楽器の加わったピーク…そして徐々に静寂に戻っていく。
気が付けば、最初の不安な気持ちはすっかり消え、晴れ渡った世界に包まれる。

「エクソシスト」だけで、この曲を知っている方は、是非全編聴いて欲しい。

「Part Two」に移り、今度は牧歌的な雰囲気で始まる。
ギターがミニマルな旋律を繰り返し、徐々にいろんな楽器が加わりだす。
中盤で中世の雰囲気を醸し出した後、後半は悪魔の叫び声のようなSEを加えながら盛り上がっていく。
そして最後はスイスのダンスのような雰囲気で一気に終わる。


オリジナルの「Tubular Bells」はこのLP両面分で1973年の作品。
その後1975年に「The Orchestral Tubular Bells」という、オリジナルをオーケストラで演奏したものがあり(これは未聴)、1992年に続編の「Tubular Bells Ⅱ」1998年に「Tubular Bells Ⅲ」、そして2003年に「Tubular Bells 2003」が発売されている。

「Tubular Bells Ⅱ」は最初静かなピアノフレーズで、まったく違う曲かな?と油断したところにおなじみのフレーズが入りだす。
しかしよく聞くと同じではない少し複雑になったミニマルフレーズ。
その後は、オリジナルと同じような”雰囲気”の展開で、随所にオリジナルを思わせるフレーズもちりばめている。
マイクの中で、その時代なりに消化しなおした「Tubular Bells」なんだろう。

「Tubular Bells Ⅲ」のほうは、デジタルビートに乗せたもので、ロバート・マイルズやエニグマのような仕上がりになっている。
オリジナルの延長を求めると期待はずれだが、デジタルでのヒーリングを「Tubular Bells」の雰囲気で作るとこうなると言うことか。

「Tubular Bells 2003」はオリジナルを再録音したものらしいが、残念ながら未聴。

さらにこの6月にピアノだけの「Tubular Bells」が発売されるとか…

ここはやはり、オリジナルを是非聴いて欲しい。

定番度 90% 一度は聴いておくべきでしょう。

Tubular Bells - Mike Oldfield CD/MP3



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