Sigur Ros「Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust」
久しぶりに予約してCDを買った。
ここ1年ほど、一番聞いているであろうSigur Rosの新譜。
事前にYouTubeで聞いていた1曲目は、印象は微妙だったが頭についてはなれない曲になっていた。
気がつけば、この一曲だけでも買おうという気になっていた(予約価格が安かったこともあるが)
で、昨日届いて何度か繰り返し聞いてみた。
前半は結構ビートの聞いた明るい激しい曲。
後半は従来のSigur Rosを思わせる静かな曲。
ただ、一枚通じて陰のイメージの曲がない。
アルバムジャケットのように明るい空の下で、無垢な姿ではしゃぎ、そのまま草むらでうたたねしてしまっているイメージ。
Coldplayからヘビーローテーションの位置をさらってしまいそうだ。
10月には来日公演もあるが…行きたいけど…
「Gobbledigook」アコギの1ストロークごとにコードが変わる変拍子(7拍か?)3連のラララというコーラス、原初的なビート(2ビートか)これらがイントロから絡み合って、聞くほうも拍子がとれず戸惑う。
しかし、歌メロが入りだすと自分の身体に染み付いたビートに拘ることをあきらめて、耳からから入って来るままに、身体に響くままに、音に身体を預けていることに気づく。
80年代にアダム・アントやバウワウワウがやっていたアフリカンビートをヨーロッパが取り込んだものを、2000年代で復活させた感じか。
「Inni Mer Syngur Vitleysingur」ベースの感じは以前のアルバムに通じるが、ビートの刻み方が前曲同様あらあらしく原初的なビートなので、明るい草原で子どもが走り回っているようなポジティブで前向きな曲だ。
「Gothan Daginn」カリンバのようなギターアルペジオに、ベースのハイトーンが絡む心地よさ…。
歌は裏声こそ抑え目だが、過去の作品に近い天上の響き。
しかし、憂い度が少なく、とても明るい印象だ。
「Vith Spilum Endalaust」ベースの響きを中心に、ホーンセクションやストリングスも加わった、「Takk...」に近いバンド志向の曲。
陰から陽だとか、霧が晴れていく感じとか、以前はそういう感じが多かったこのバンドだが、今回は終始明るい雰囲気で通している。
「Festival」懐かしいような静かな曲調…そこから徐々にリズムが加わり盛り上がっていく。
ベースがミニマルに音を紡ぐ中、ドラムのアクセントが激しくなっていく。
最後はホーンが高らかに奏でて最高潮を迎える。
静かな朝から始まるフェスティバルの一日って感じかな。
「Meth Suth I Eyrum」まるでショパンの曲のようなピアノの響き、そこにパーカッションが加わりSigurRosの世界へ。
気がつけば、ピアノのフレーズもミニマルなものに変わり、ステレオに振られることで幻想的なイメージを作り出し、低く響くベースが奥行きを作っている。
楽器数は多くないんだろうが、音の処理の仕方でこれだけ深みのあるものになるのかと。
前曲の「Festival」とは違った形で壮大な音世界になっている。
「Ara Batur」あぁやっぱりSigurRosだ・・・と、落ち着ける静かな静かなきれいな曲。
後半は天使の歌声のようなコーラスと迫力のホーンセクションで荘厳な仕上がりとなっている。
「Illgresi」懐かしい感じのアコギ曲。
コードチェンジ時のグリッシェンド音もリナルで雑音にはなっていない。
「Fljotavik」再び、ピアノ中心の静かな曲。
「Straumnes」短いピアノインスト…映画の一場面をつなぐサントラのような静かな曲。
「All Alright」少ない音数であらわした、とても雰囲気のある曲。
静かに閉じていく…でも、いつもと違って明るい。
まるで、母親の胸で子守唄を聞いているような…
予約した時は1200円ちょっと、発売日には1400円ちょっとになっていた。
それが今日は1757円だ…500円も安く買えちゃった。
売上ランキングでベスト10に入ってたもんなぁ…
定番度 85% こいつはおすすめです。
Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust - Sigur Ros CD/MP3
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