Travis「The Invisible Band」
Travisに関しては、まったく知らない状況で、出張先で立ち寄ったタワレコで流れているのを聞いて一聴惚れした。
それが、このアルバムの一曲目「Sing」である。
早速、試聴機を見つけ、もう一度聴きなおした。
次の瞬間にはそのCDを手にレジへ走っていた。
発売されたのが2001年だからその頃だろう。
気に入ったらすぐに買えた、私にとってはバブリーな時期だった。
「Sing」なんというか、日本人の演歌に匹敵するような、心に染みるブリティッシュ・トラッド。
ある意味、ベタなバラードなんだが、80年代や90年代のブリティシュものとはちょっと違う。
むしろ70年代のものに近いんじゃないだろうか。
でも、音作りを含めて、しっかり現代風の味付けである。
「Dear Diary」少し静かに、ふかーく奏でられるメロディ。
「Side」一曲目の「Sing」に匹敵する、哀愁のある曲作り。
少しアップテンポなのに、ウェットな感じなのは、ギターのアルペジオ具合とアコのストロークによるものか。
さりげなくベースがグルーブしているのが現代風。
「Pipe Dreams」さらに深く哀愁度が増していく。
エレキギターの出入り具合が絶妙なんだろう。
「Flowers In The Window」中盤に来て、少し明るい曲。
これもまたTRAVISらしいナンバー。
「The Cage」少し霧に包まれたような感じのアレンジで、雰囲気を変えたスローナンバー。
「Safe」お手本のようなアコースティックバラード。
ギター(アコ・エレキ)・ピアノ・ベース・ドラムのバランスも抜群。
「Follow The Light」少しロック色を強くしたミドルナンバー。
それでも、優しい雰囲気は崩れない。
「Last Train」哀愁路線の彼らにしても、ちょっと異質なモロマイナー調の作品。
ギターのフィードバックや、ベースを目立たせたりの小技を盛り込んで、ただのマイナーソングにはしていない。
じつはこういうのも結構好きだったりする。
「Afterglow」一転してメジャー調の曲。
シンプルな、誰にでも好かれるようなナンバー。
「Indefinitely」いわゆる締めの一曲。
ドラムとアコギが流れを作り、ベースの出入り、エレキのアクセントでメリハリをつけて行く。
一見たんたんと曲が進んでいくが、その「たんたんと」というところにじっくり練られたサウンド作りがあるようだ。
そう、少ない音数で深みを出すというのが最も難しいこと。
この曲の最後に、あるSEがはいるのだが、いつもだまされて回りをきょろきょろしてしまう(苦笑)
「The Humpty Dumpty Love Song」ラスト曲だが、今までの流れと一線を引いている感じがある。
最初5分ほどの曲は映画のエンディングを思い起こさせるようなハッピーな(それでいて少し陰のある)爽やかな曲。
しばらく無音のあと、シークレットトラックが始まる。
さらにもう一曲…
一時期、仕事で疲れ、癒しを求める時によくこのアルバムを聞いた。
BGMに流しても充分に癒される空気を醸し出すアルバムだ。
定番度 65% いいアルバムですよ
The Invisible Band - Travis CD/MP3
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