The Style Council「Our Favourite Shop」
The Jamを解散して、POPなThe Style Councilを始めたポール・ウェラー。
手探りの1stアルバムにてすでに作り上げた世界観を、ぐっと深めて到達点にまで高めた2ndアルバムにして最高傑作。
「Homebreaker」POPなオープニングを期待する人にボディブローを与えるかのようなちょっとダークな1曲。
街の雑踏に続き、渋いギター、そしてけだるいポールのボーカルと、ホーンセクションが妙にマッチしている。
ポールのベストパートナーであるミック・タルボットのオルガンソロも雰囲気最高。
「All Gone Away」もうひとつ意表をついて、ここではボサノバ風で。
なんてお洒落なんでしょう。
「Come To Milton Keynes」さわやかーな世界。
ストリングス、ホーン、木管など、いろんな要素がミックスされてもバランスよく仕上がっている。
そのうえ何気に奥の方でミックのオルガンが自己主張してたりして。
「Internationalists」スタカンのハードな部分を代表する曲。
こういうバンドサウンドがやりたかったんだろうなと想像できる。
(余談だが、佐野元春がこの曲の影響を受けまくってた)
「Stones Throw Away」ここでバラード。
ストリングスの使い方がBeatlesを連想させる。
「Stand Up Comics Instructions」今度はファンキー。
ベースがかっこいいし、間奏のオルガンも渋い。
「Boy Who Cried Wolf」ストリングスが特徴的な、スタカンの裏面的なナンバー
「Man Of Great Promise」こちらはスタカン表面のスタカンらしいおしゃれなナンバー
「Down In The Seine」ミックのピアノが素敵で、やはりこの二人が組むのは必然であり、すばらしいことだったと思う一曲。
力が入りすぎるぎりぎりのところのポールのボーカルが可愛い。
「Lodgers」ゴスペルっぽいコーラスとオルガンから入り、ファンキーなベースと、ナチュラルなモノトーンギターが絡む、ソウルフル溢れるナンバー。
短いフレーズながら味のある、ミックのオルガンソロはやっぱり最高。
「Luck」モータウン的なソウルフルをさらにスタカン流に味付けした、おしゃれなナンバー。
ポールの甘いボーカルが前面に出ている。
「With Everything To Lose」軽めのドラム、フルートのイントロ、軽快なミックのピアノ、ジャジーなギター、ポールのボーカルにおしゃれなコーラス…Everythingがマッチして最高の世界を作っている。
これぞスタカン。
「Our Favourite Shop」アルバムラストに向けて加速するためのブリッジ的ナンバー。
とはいえ、ミックのピアノ・オルガンはおしゃれで、フュージョンインストバンドとしても通用するんじゃないかと。
「Walls Come Tumbling Down」ポール・ウェラーが「The JAM」の後期から目指して、スタカンで実現したかった「ソウルへのリスペクト」が結実したナンバーだと思う。
「Shout To The Top」最近はTV番組のテーマにも使われているので一番有名な曲かも。
ストリングスの使い方など、各楽器が完璧なバランスで、疾走感、爽快感、おしゃれ満開の代表曲。
でも・・・アルバムのラストの位置にあるとどうも付け足したような感じが…
ちなみに、LP時代の曲順は
A面
Homebreaker
All Gone Away
Come To Milton Keynes
Internationalists
Stones Throw Away
Shout To The Top
With Everything To Lose
B面
Man Of Great Promise
Down In The Seine
Lodgers
Luck
Boy Who Cried Wolf
Our Favourite Shop
Walls Come Tumbling Down
LPだとA面の終わりで一旦途切れるから、その締めに「With Everything To Lose」をいれるっていうのが大事だったんだろうね。
「Shout To The Top」からつづいて、こいつで締めるってのはとってもおしゃれだと思うけどねぇ。
だからこそ、オーラスは「Walls Come Tumbling Down」なこちらの曲順がいいと思うけど…MP3は自分で曲順いじってみよう。
定番度90% 80sを知るには避けて通れない名盤
Our Favourite Shop - The Style Council
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