Sigur Ros「Agaetis Byrjun」
よほど欲しい新譜が出ない限り、しばらくCDを買うのは控えておこう…などと思っていたのはいつ以来だろうか。先日出張先で覗いたCDショップでキャンペーンをしていたもんだからつい買ってしまった。「2枚買ったら1枚1690円」何でもいいわけじゃなく、ステッカーの張ってある商品だけだが、「Sigur Ros」のアルバムにそのステッカーは光っていた。音源としては持ってたんだけど、ずっと欲しいと思ってたCD。ネットショップでもなかなか2000円切ることはなかったもの。という事で2枚お買い上げ!
そのうちの1枚がこの2ndアルバム。「Sigur Ros」との出会いは、以前「Takk...」というアルバムを紹介した時に書いた。その衝撃は薄れることなく、どのアルバムを何度聴いても引き込まれる。
「(intro)」につづいて、白い世界へ導いてくれるような「Svefn-G-Englar」静かなイントロから遠くで響く轟音ギター、そしてファルセットボイス。もうこの1曲だけでも価値があります。3曲目「Staralfur」はストリングス中心の静かな曲。映画のエンディングのようなホッとする曲。途中に入るアコギのブレイクを挟んで、ホワイトノイズが加わりさらに世界は広がっていきます。「Flugufrelsarinn」はファルセットじゃないボーカルだが、その粘りっけのある歌い方が不思議な世界を維持してる。「Ny Batteri」はミニマルなベースフレーズとホーンの静かな世界と後半のドラムが加わったハードな世界との対比が絶妙。この曲がアルバム前半のハイライトか。
さらに最初から轟音ギターが奥底で響き続ける「Hjartad Hamast」、一転してスライドギターとピアノ・ストリングスの絡みが心地よい「Vidrar Vel Til Loftarasa」と続き、佳境のラスト3曲へ。
「Olsen Olsen」シンプルなロックっぽいリズムながら、遠くで聞こえるギターとファルセットボイスが彼ららしさを損なわない。
「Agaetis Byrjun」タイトル曲はピアノとアコギのアルペジオ、静かなドラムとベース、ファルセットボイスとコーラス…今までの全ての要素を詰め込んだバラード。「胎児が胎内で聴いている」と表現した人もいるが、まさにそういう夢見心地の気持ちにさせてくれる。
最後に余韻を味わう「Avalon」で幕を閉じる。
私は仏教徒なんで”天国”なんてことは言わないんだが、そういうところで流れているのはきっと彼らのような音楽なんだろうなと想像させられる。浮遊感・広々とした空間感・真っ白のイメージ・光のイメージ…心地よさ満開。
仏教の浄土はもっと静かなイメージだけどね。
カルト度80% ヒーリングミュージックに興味のある方は、後一聴の価値あり
Agaetis Byrjun - Sigur Ros CD/MP3
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