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October 07, 2006

YMO 「TECHNODELIC」

Ymo1
前回書いた、新しく買った3枚のCD…新しくといっても新譜ではなくかなり昔のものだけどね。

そのうちの一枚はYMOの「TECHNODELIC」
基本的にUKものを紹介してるけど、かれらもUKのクラブでブレークしてるから…ということで。

前にThom Yorkeの「The Eraser」を買ってレビューしたときに、このYMOのアルバムを思い出した。何度かCDで再発されたときに買おうかとおもってたけど、今回輸入盤として発売されていることを発見。ちょいど輸入盤だけのキャンペーンがあったので、それを利用して購入。
発売されたのは1981年ということだから、もう25年前のアルバム。いや、全然古くないのに驚く。

YMOというと2枚目の「ライディーン」や「TOKIO」の入った「Solid State Survivor」の時期が好きな人や、「君に胸キュン」の時期が好きな人が多いと思うけど、今聞くならぜひこのアルバムや一つ前の「BGM」がお勧め。

実は私も、その頃はPOPな「ライディーン」や「東風」「中国女」などの初期ナンバーが好きで、「BGM」で”あれっ”っと思い、この「TECHNODELIC」にいたってはそれこそBGM代わりに流すだけでじっくり聞いてなかった。ただ、ラストの2曲「Prologue」「Epilogue」を聞いたときの不思議な感覚は、なんか心に引っかかるものがあって、記憶の片隅にずっと残っている。当時、レンタルレコードで借りてカセットテープにダビングしていたのだが、ぎりぎりあと5秒ほどがテープに収まらず、「Epilogue」の最後がちょん切れていたのも、独特の後味として残ってしまったようだ。もちろん、最後の最後までしっかり聞いても素晴らしい曲だ。

で、記憶の中で、これらの曲はホワイトノイズで作ったデジタルビートに乗せて、神秘的なシンセ音で作られた曲だと思っていた。だから、最近のデジタルビート系の曲を聞くとこの時期のYMOを思い出していた。しかし、今回手に入れてあらためて聞いてみると、ほとんど生ドラム。もしかしたら、生ドラムの音をサンプリングして使ってるのかもしれないけど、無機質なようで温かみがある。そして、先ほど書いたラストの2曲は、物をたたいたり衝突音などをサンプリングして、ループさせてリズムにしている。25年前にだ!
いままで、テクノの先駆者として見ていたが、そのテクノぶりは電子的なところだけじゃなく、こういう実験的なところにこそ顕れているんじゃないだろうか。

今回出張に出たときに、MP3に落としてインナーホンで聞いていたのだが、今まで気付かなかった奥の方に潜んでいる様々な音や、効果的に左右に振り分けられる音の深みに気付いた。うーん、やっぱこの人たちはアナログ機器では再生に限界があったんだろうな。現在でも充分通用する。いや、いまこそベスト盤でなくアルバム単位でYMOに触れて欲しい。

今回聞きなおして好きになったのは、上記のラスト2曲のほかは細野氏のベースがすごい「Seoul Music」かな。あと「Pure Jam」と「Taiso」は昔から好き。

定番度 50% でも、できるだけ多くに人に聞いて欲しい。

「TECHNODELIC」 - YMO CD/MP3

(今回からタイトルをアーチスト名とアルバム名の単純表記にします。古いものもオイオイ修正します)

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