35年の歴史。Live版ベストアルバム 「The Word Is... Live」
先日買った中の1枚がこのアルバム。
YESというだけでどんな中身でも買ってしまう、悲しい習性。ただ、すでに持ってる音源を集めたベスト版なら買わないんだけど、これは今までブートでしか聞くことができなかった「バグルス」YES時代の音源もあるのでまよわず”買い”
3枚組みの24曲。しかもYESといえば20分以上の大作がいっぱい。一気に聞くにはちと辛い。
まずはDISC1。第1期と2期の初期の音源で4曲。この時期のものはBBCセッションでも聞いているが、まだ荒々しく安定感が無い。ま、その若さが魅力ではある。同じ2期でも3rdアルバム以降の5-8曲は一気にバンドがまとまって来ている。ビル・ブラッフォード好きの私にとってはこのころのスピードあふれる演奏はお気に入り。欲を言えばこの後の「Fragil」「Close To The Edge」時代の演奏も聞きたかったが…ここはばっさりカットされている。すでに「YESSONG」というLIVEアルバムがあるから、他の時代の演奏をたっぷり入れるためにはやむなしか。
つづいてDISC2。「Relayer」時代の演奏が4曲。じつはこの時期のKey.パトリック・モラーツは結構気になる人で、昔の曲もこの人が演るとキラキラと輝くイメージになるから不思議だ。深みという点ではリック・ウェイクマンの荘厳さに軍配が上がるが、緊張感というかピンと張り詰めた感じはこの人が一番。2曲目の「SIBERIAN KHATRU」は数あるLIVEテイクの中でこの演奏が一番かもしれない。これでドラムがビルなら…。
この後、後半5-8曲目、そしてDISC3の2曲目までは一番長く組んでる5人の復活期。この3枚組みの中で一番安定した演奏が聴ける。ジョンのボーカルも安定してるし(これ以降は安定を越えて衰えてくるしねぇ…)当時の新譜からの曲でも演りこんでる感じがして安心して聞ける。逆にいえば新鮮感が無いんだけどね。DISC2 7曲目のメドレーは3枚通してのハイライトかな。曲としては他にも好きなのがあるけど、このメドレーはLIVEならではって事で。
DISC3 3-5曲目はお待ちかね(?)「バグルス」YES。ブートで聞いたのは、ジョンのボーカル曲を歌うトレバー・ホーンはかなりきつかったんだけど、さすがはオフィシャル、無難な音源を集めてきた。ともあれ、大好きな「TEMPUS FUGIT」が聞けるのはこの時期だけだしね(ベースラインだけはクリスがソロパートに組み込んでるけどね)
そのあと、最後の3曲は「LONELY HEART」面子での「Big Generator」時の演奏だけど…私的にはこの時期のYESは他の時期と同列にしたくない思いがあるしねぇ。上手い下手じゃなくて(というかテクニック的には上手いんだろうけど)、やっぱギターがスティーブ・ハウじゃないYESはちょっと違う気がする。同じYESという名前の違うバンドとしては好きなんだけどね。最初このメンバーは「CINEMA」というバンド名でやる予定が、ジョンが参加したことで「YES」になったんだけど、私の中では「CINEMA」なんだよなぁ。
同じ時期のLIVEとしては他のLIVEアルバムのほうが統一感がある(当然やけどね)けど、いろんな時代の演奏の記録としては貴重な一枚。
定番度 50% 私は好きだけど、あえてお勧めするものでは…
The Word Is... Live - YES/CD
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