頭が無機質になっていく…「The Man-Machine」
最近ラジオで聞いてはまった曲がある。「トンガリキッズ」の「B-DASH!」という曲で、昔なつかしの某有名TVゲームの音楽をサンプリングし、その歌詞はそのゲームにはまったものなら思わずニヤリとしてしまうものだ。(ネタバレになるので、これ以上詳しくは書かない)これはきっとテクノなんだろうと思う。
頭からその曲が離れないのだが、わずか5分のその曲ばかり何百回も聴いているわけには行かないので(30回は聞いたかもしれない 笑)今日そこから派生して聞きまくったのがKraftwerkドイツのバンドで、テクノの父である。
このアルバムが出たころはYMOがはやっていて、そこからテクノというものを知っていった時代で、同時に江口寿史の「すすめパイレーツ」というマンガも好きで、よくパロディねたにされていた。逆に言うと、当時とってもおしゃれな存在だった。音楽的にはそれ以前の「Trans-Europe Express」や「AUTOBAHN」が好きだけど、Kraftwerkで一番インパクトが強いのはジャケット込みでこのアルバム。
1曲目の「The Robots」からピコピコ音全開。電子音をバックにボコーダーつかって「We are the ROBOTS」なんて、のどを震わせながら「わ・れ・わ・れ・は・う・ちゅ・う・じ・ん・だ~」と子どもがやるのと同じくらい”ベタ”なのですが、これがなければ音楽界でのシンセサイザーの進化はなかったと断言します。
2曲目「Spacelab」はYMOライクなアップテンポのナンバー。
3曲目には「Metropolis」これも「未来都市」ですからシンセによる未来観の定番と言えますね。
4曲目の「The Model」はテクノをバックにした歌もの。
5曲目の「Neon Lights」は、このアルバムで一番好きな曲。一般的には地味なんですが、ほのぼのしたボーカルとシンセサウンドの微妙な”ズレ”感覚が、「テクノ=ガチガチの無機質」と言うイメージを翻して、アバウトな感じを出していて好きです。
ラストの「The Man-Machine」はまた一転して未来感覚のバリバリテクノ。余韻を残すといより、余韻を作って終わると言う感じでしょうか。
今のテクノってのは幅広くなって、全面コンピューターミュージックなものから、人間を無機質に取り込むものや、バッキングに徹するテクノがあったりしますが、この「Kraftwerk」と「YMO」が残した功績は絶大なものがあります。
カルト度 70%
The Man-Machine - Kraftwerk MP3
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