ブリティッシュ・トラッドとロックのはざま 「Every Picture Tells A Story」
昨日ずっとStonesを聞いていたら、今日はふとRod Stewartが聞きたくなった。年代も同じ頃で、オーラのあるボーカルと言うつながりか。その中でも、なんと言ってもこのアルバム「Every Picture Tells A Story」
このアルバムはLP時代に買ったけど、最初の目的は「Maggie May」
中学生時代、リアルタイムでは「Sailing」(これも名曲)が流行っていて、ラジオから流れるRodの曲を追っかけてるときに聞いた「Maggie May」が気に入って、レコード屋に入ってるアルバムを探しに言った。それがこのアルバム。なんかジャケットが古めかしくて(そういうデザインだったんだけど)かっこいい。
針を落として1曲目、表題曲の「Every Picture Tells A Story」ブリティッシュトラッドのアコースティックイントロからロックンロール。アコースティックでここまでかっこいいロックンロールが飛び出してくるとは意表をつかれた。女性コーラスとからむRodのボーカルは文句なし。
2曲目は「Seems Like A Long Time」というバラード、3曲目に「That's All Right」というロカビリー(プレスリーが歌ってたっけ)トラッドの定番「Amazing Grace」(なぜかクレジットはされていない)をはさんで、トラッドの「Tomorrow Is A Long Time」まで、一気に聞かせる。
サイドが変わって「Maggie May」クレジットされていないトラッド調のアコースティックの小曲が露払いをして、アコースティックのイントロにつづいてスネアが入ってヴォーカルがはじまる。最高のLOVE SONG。このしゃがれ声でないと、この曲の味は出ないね。同時期にやっていたFacesというバンドでも演奏してたし、後年のライブでも散々演奏されてるけど、このアルバムに入っている哀愁感が一番。ヴォーカリストとしての絶頂はアメリカに渡ってからなんだろうけど、ブリティッシュの匂いはこのアルバムが一番だし、この頃のRodが一番好き。
続く「Mandolin Wind」の素敵で、さわやかな気分のところへ後半のクライマックス「I'm Losing You」が始まる。この曲はRodがハードロックをすればこうなるって感じのナンバーで、RodがボーカルのJeff Beck Group「Shapes Of Things」と並ぶハードなRod Stewartが聞ける。バックの演奏も抜群で、ギターリフやドラムの絡みなど、クリームやZepにもひけをとらない。
余談だが、後年TVでRodのライブを見ることがあったが、ドラムにカーマイン・アピスを迎えてこの曲を演奏したときのドラムソロは大迫力だった。
そして余韻の中「Reason To Believe」で締めくくり。この曲もいいバラードだ。
それぞれ名曲・佳曲ぞろいで、ベスト版やリメイクで聞けるんだけど、ぜひアルバム単位で聞いて欲しい。
(定番度 70%)
Rod Stewart- Every Picture Tells A Story LP/CD/MP3
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