元祖 HEAVY METAL 「Physical Graffiti」
先週、車で広島まで出張した帰り道、HDDプレーヤーでZEPをずっと流していた。
その時はランダム再生だったのだが、どれも好きな曲ではあるがやはり時代によって少し違う気がした。そこで今日はアルバム単位で何枚か聞いたのだが、改めてその良さに惹かれたのが6枚目の「Physical Graffiti」(フィジカルグラフィティ)である。
このアルバムを聞いたのは中学生のとき。考えてみれば始めて手にしたZEPのアルバムである。正確には友人から少し安く譲り受けたのだが、ラッピングされた全くの新品だった。その友人はなぜ新品を安く売ってくれたのか…深く追求はしなかったのだが…私が洋楽好きだったのは知っていたはずだから、私に声がかかったのだろう。(ここでは詮索は止めておく)
そのころZEPで知っていたのは「天国への階段」や「ロックンロール」位だった。そんな若者がこのアルバムを聞いたとき、ひどく退屈に感じたのは仕方ないかもしれない。2枚組の大半はミドルテンポの曲で、唯一アップテンポのD面1曲目「Night Flight」とギターリフがかっこいいC面1曲目の「In The Light」くらいしか印象に残っていなかった。その後、「Ⅱ」「Ⅲ」や「4シンボル」を聞いたらほとんどこのアルバムに手を伸ばすことは無かった。
その後、CDでZEPの全アルバムを買った大学時代になって、ブルースが好きになっていた私は「In My Time Of Dying」「Ten Years Gone」なども気に入りだした。
しかし、今回ヘッドフォンを使って聞いてみたら今まで見向かなかった曲たちが気になりだした。それはドラムの音の深さ。ZEPがヘビメタの元祖だとはよく言われるのだが、ギターのJimmyのリフを指して言われることが多いように思う。しかし、ヘビィさをもたらしているのはBonzoのドラミング。それもアップビートの曲よりミドルテンポの曲で、あまり多くない手数なのに奥行きがある重たいドラミングが、音が大きいだけのヘビメタには無い深さをもたらしているのではないだろうか。
「Custard Pie」から「Kashmir」へいたる、1枚目(A/B面)の6曲がやたらと好きになっている。
5枚目までは勢いや迫力でヘビィさを出していた曲はいくつかあるが、匠の域に入ったのはこのアルバムから。
このアルバムはジャケットも面白い。アパートのイラストの窓が切り抜いてあり、内ジャケットのイラストが窓から覗くようになっているのだ。私はLPと紙ジャケCDだからどちらもこういう遊び仕様だが、プラケースに入っているものはどうなってるんだろう。こういう昔のアルバムを見ていると、30cmの大きさで遊び心満載だったLP時代が懐かしい。
(定番度 60%)
Physical Graffiti - LedZeppelin LP/CD/MP3
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