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December 15, 2004

とりあえず最後まで聞いてみて…「Close To The Edge」

edge今のところ一番反応が良いのがプログレネタ。ネットを見渡しても結構お好きな方(マニアック)が多いようで(笑)
かく言う私もお好きでして…大御所といわれるところは一通り耳にしてますが、今回はYESを取り上げます。

プログレの中では比較的POP寄りで、ヒット曲も(たまに)あるバンドですが、メンバー入れ替わりが激しく、それぞれに好みが合って、ファンの中でもどのアルバムが一番か論争の絶えないバンドです。その中で私が選ぶのは「Close To The Edge」邦題は「危機」彼らの5枚目のアルバムです。
最初に集まったメンバーからギターが変わり(スティーブ・ハウ)、ついでキーボードが変わって(リック・ウェイクマン)「Fragile(こわれもの)」という傑作アルバムを出した後、この「危機」を最後にドラマーが交代する(このアルバムまでビル・ブラフォード)ので、この最強メンバーでの最後のアルバムとなります(LIVEは除く)。後にYESの代名詞となる20分級の大作を確立したアルバムで、A面に1曲、B面に2曲の3曲だけですが、その全てが今でもLIVEで取り上げられる名曲ぞろい。

YESの魅力は、ボーカル(ジョン・アンダーソン)のハイトーンボイス、変拍子をこともなげにクリアしていくリズム隊、荘厳(大げさ)なキーボード、他に比を見ない凄腕ギター、抜群のコーラスワーク、そしてなによりもアンサンブルの絶妙さ。それらがバランスよく仕上がってるのがYES。テクニックだけならKing Crimsonの方がすごいだろうし、荘厳さならEL&PやGenesisも持ってるし、他の要素でもいいバンドはいろいろあるけど、バランスと分かりやすさでは一番。インプロ(即興演奏)っぽく仕上げても、LIVEでそのとおり再現するから、ちゃんとメロディーとして成り立っているから聞き易い。

プログレ好きの私でも、「狂気」以前のPink Floydを好んで聞くようになったのは20過ぎてからだし、King Crimsonが好きになったのは30過ぎてから。10代のころから好きだったのはやはりYESになる。やっぱ、若い頃は分かり易いのがいいんだ。

この「Close To The Edge」1曲目の表題曲の魅力は緊張感。各メンバーが目いっぱいの演奏を破綻ぎりぎりのところでぶつけ合うのが伝わってくる。一見つぎはぎのような曲だけど、私にはバランスよく感じる。続いて2曲目「And You And I(同志)」は一転して綺麗な曲。それでいて、中盤の盛り上がりは絶妙。来日公演(8人YESの時)に一番感動したのはこの曲だ。(ちょっと大げさ感に磨きをかけすぎてはいたが…) そして3曲目はYES ROCKの定番「Siberian Khatru(シベリアン・カトゥール)」LIVEのオープニングに使われることも多く、一気に盛り上げるナンバー。うーん、捨て曲なし。

このアルバムは、中学時代に友人から新品を買った。(なぜ、新品を友人が売っていたかは…)
前に書いたように「狂気」でプログレの世界に入ってから、ラジオでいろいろ聞いてたけど、こういう時間の長い曲はなかなかオンエアされないし、リアルタイムで知っていたのは「究極」「トーマト」の頃だったから、聞いてぶっ飛んだのをおぼえてる。その頃はA面ばっかり聞いてたような…。

YESに関しては、メンバーが変わったら名前は同じだけど別のバンドと思うようにしている。それぞれに特徴があるから。CDも全部買ってるし、今でも新譜がでたら無条件で買っちゃうけどね。でも、私にとってのYESは、この4・5枚目の時のメンバー。最高です。

(定番度 80%)

*Close To The Edge - YES LP/CD

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