MTVのオープニング「The Age of Plastic」
どういう順番で紹介していくか迷うのですが、まずは私の興味が広く浅いことを露呈しとけば後が楽だろうと…ということで、ミーハー時代でもある80年代からもひとつ出しておこうと悩んだ。80’sといえばMTVという新しい音楽との触れ合い方ができたことが大きい。
それまでは新しい音楽を知るのはFMの洋楽ヒットチャート番組と、好きなDJが紹介する貴重な情報。(渋谷陽一のサウンドストリートで多くのアーチストを知ったよなぁ…)そこにビデオクリップというものが加わったのはMTV(アメリカの音楽専門の有線チャンネル)とそれを模倣した番組。DJ(VJ?)を介さず、ただ延々とクリップを流す(私の住んでる京都のローカル局では毎週金曜深夜に4時間弱の番組があった)音楽にビジュアルという要素が加わった。
その後出てきたアーチスト(ブリティッシュインベンションっていってたと思う)からもいずれ紹介するが、まずはバグルス(BUGGLES)の「The Age of Plastic」(邦題「プラスティックの中の未来」)なぜこれを選んだかというと、アメリカでMTVが誕生した時に一番目に紹介されたのがこのアルバムの中の「ラジオスターの悲劇」という曲。あぁ、これなら知ってるって人も多いと思う。「ビディオ キル ザ レイディオスター」と繰り返す女性コーラスでわかるかな。ビデオがラジオスターを殺したってのは、MTVが「これを見てればラジオはいらんよ」という宣戦布告でもあった。
このバスルス自身は、その1曲以外はほとんど知られてない(苦笑)音としてはキーボードのジェフダウンズのシンセワークとトレヴァー・ホーンのボーカルというシンプルなものがほとんど。それが上手く機能してるのはアレンジの上手さかな。このアルバムの価値はこれ自身というより、ここから大プロデューサー トレヴァー・ホーンが生まれたこと。このアルバムの後に一旦メンバーとして「YES」に合流したあと、プロデューサーとしてYESの最大ヒット「ロンリーハート」をヒットさせ(YESファンとしては功罪あいまっているが)、「ABC」や「フランキー・ゴーズ・ハリウッド」など時代の寵児となるアーチストをヒットさせたりと大活躍。
一方、ジェフダウンズのほうもYESのあと「ASIA」というスーパーヒットグループを結成させ、唯一のオリジナルメンバーとして今も続けている(ヒットチャートにはあがらないが…)
よくもわるくも80’sの陰にはトレヴァー・ホーン。そしてそのルーツがバグルス。
ロック魂から見ると辛い時代だが、いまでも特集される80’sは記憶に残る(というか「あーそんなのあったよなぁ」と思い出せる)時代のキーになるアルバムだ。
(カルト度90% ただし「ラジオスターの悲劇」だけ定番度90%)
*The Age of Plastic - BUGGLES CD
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